会計の読み方 B/Sのまとめ

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新型コロナ感染拡大、第2回緊急事態宣言、そして緊急事態宣言の延長と、

経営の環境は大きく変化し、厳しくなっています。

そんなときに必要になるのが「経営の舵取り」です。

「経営の舵取り」は勘でするものではなく、

羅針盤である「会計」を読み解きながら判断するものです。

ぜひ、実務的な会計の読み方を習得しましょう。

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 B/S(貸借対照表)は「事業の財政状況」を表しています。

したがってB/Sは、経営にとって非常に重要な情報を提供している資料といえます。

しかし、P/Lは見ても、B/Sは見ないという経営者が多くおられます。

B/Sも読み方さえ会得すれば、事業財政の状況が的確に読めるようになります。

これから迎える3月は、多くの企業で「決算書」が作成される時期でもあります。

そこで今回は『B/Sのまとめ』と題し、これまでと重複する部分が多くありますが、

表現を変えてB/Sの読み方をまとめますので、より理解が促進できるかと思います。

この機会に、ぜひ、経営するうえで大変重要な「B/Sの読み方」を習得してください。

 

1 決算書作成のシーズン到来!

  作成した決算書で自社の経営状況を確認しましょう

 さて、3月を控え、建設業を始め、多くの企業が決算を迎える時期となりました。

しかし、作成する「決算書」は、税務署や金融機関に提出するためだけに作成するものでは

ありません。その第一義的な目的は、経営を担っている経営者に、当該事業年度の財政状況

と営業成績を伝えるものなのです。

ですから、経営者としては、しっかりを中身を見て、理解する必要があります。

 特にB/S(貸借対照表)は、経営を続けていくための情報が多く掲載されています。

B/Sを見て、自社の財政状況を把握すれば、新型コロナウイルスなどによる経営リスクに

対しても、安定した経営ができるようになります。

ぜひ、そのB/Sの読み方を習得してください。

 

2 会計のB/S

 会計で作成するB/Sは、下図のような構造となっています。

(1)総資産

 ①総資産は、何度も言いました、「ワン・イヤー・ルール」によって配列されています。

 ②1年基準によって、1年以内に資金化できる資産は『流動資産』に分類し、

  それ以上の資産は『固定負債』に分類します。

 ③流動資産は、さらにすぐに資金化できる資産だけを『当座資産』に分類し、

  そのほかは『棚卸資産』や『その他流動資産』に分類します。

 ④固定資産は、その形状で、

  『有形固定資産』『無形固定資産』『投資その他の資産』の3つに分類します。

 

(2)総資本

 ①資本は、まず他人資本である『負債』と、自己資本である『純資産』に分けられます。

 ②そして負債は、やはり「ワン・イヤー・ルール」によって、

  1年以内に返済しなければならない負債を『流動負債』に分類し、

  それ以上の期限で返済してよい負債は『固定負債』に分類します。

 ③自己資本である純資産は、基本は『資本金』と『繰越利益剰余金』から構成されます。

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 これらの会計ルールは、主に投資家が、投資している企業の財政状況を正しく認識し、

 経営状況を判断できることを目的に定められています。
 しかし、経営者は投資家ではなく、経営当事者です。
 そこで、少し読み替えると、自社の財政状況をより容易に理解させてくれて、正しい

 経営判断ができるようになります。 -----------------------------------------

 

3 実務家のB/S

 そこで、このように読み替えると、自社の財政状況が体感的に理解でき、

 また課題発見もしやすくなります。

 実務家が理解すべきB/Sの構造とは、下図のとおりです。

    もちろん、合計の金額は会計のB/Sと同じです。違いは、理解の仕方です。

(1)総資産は「資金の運用」と理解する

 ①「資産」と読まず、「資金の運用」と読みます。

  資産は財産ではありません。資産は集めたおカネを運用している姿なのです。

 ②現金と預金は「余剰資金」と理解します。

  いまや預金には利息は付きません。

  したがって、預金は現金と同じ『余剰資金』であり、『手元資金』です。

 ③受取手形(2~3年後に廃止される見込み)と売掛金は『売上債権』と理解します。

 ④売上債権と棚卸資産は「販売資金の運用」だと理解します。

  なぜか、売掛金などは感覚的に現預金と同様に感じられている経営者が多いようです。

  しかし、売上債権は未だ必ずキャッシュなるとは限らず、その意味では紙切れであり、

  販売資金として運用している状態です。

  だから売上債権は遅滞なく、回収することが大事なのです。

 ⑤その他流動資産の中で重要なのが『仮払消費税』です。

  これが『仮受消費税』の相殺原資となります。

 ⑥②から⑤までを加算した流動資産は、「日々の運転資金運用」だと理解します。

  「運転資金」という用語はいろいろな意味を指すことがあります。

  広義には「毎日の事業に要する資金」を意味します。

  狭義には「販売に関する資金」を意味します。

 ⑦固定資産は「設備資金運用」と理解します。
  形は機械や車両かもわかりませんが、実は「設備資金として運用」しているのです。

 

(2)総資本は「資金の調達」と理解する

 ①「総資本」と読まずに、「資金の調達」と読みます。

  他人資本も自己資本も、事業資金の調達方法なのです。

 ②支払手形(2~3年後に廃止される見込み)と買掛金は「買入債務」であり、

  購買活動で調達している「購買資金調達」と理解します。

 ③そのほかの主な流動負債である、短期借入金や未払金・預り金は、

  実は日々の運転資金のために調達している「運転資金調達」であると理解します。

 ④そのほか流動負債の中で重要なのが『仮受消費税』です。

  仮受消費税とは、売上と同時にお客様から預かった消費税のことですが、これが原則、

  消費税納付額となります。

  但し、仕入れなどで消費税の仮払いをしていますから、仮受消費税から仮払消費税を

  差引したものが実際の納付額となります。

  この納付額はお客様との取引で預かっているはずですから、支払えるだけの手元資金が

  なくてはいけません。

 ⑤②から④まで加算した流動負債とは、

  実は、毎日の事業活動で調達している「運転資金調達」なのです。
 ⑥固定負債は設備投資のために調達した「設備資金調達」と理解します。
 ⑦資本金と繰越利益剰余金は「自己資本」であり、当然のことながら繰越利益剰余金は

  黒字であることが当たり前なのです。

 

4 このように理解するといろいろ自社の財政状況が読めます

(1)事業の生活費と手元資金を比べる  >>>手元資金月商倍率 といいます

  事業の生活費とはなんでしょうか? それは「売上高」のことです。

  要するに、事業生活が売上高内で出来てれば、企業は「黒字経営」となります。

  家計であれば、何とか工夫して、生活費内で生活できるように工夫するかと思います。

  それと企業も同じなのです。

  売上高内で事業生活をするのか、できないのであれば売上高を増やすしかありません。

  手元資金の有り高を平均売上高で割ると、収入がなくとも何カ月間生活できるかが

  わかります。

  このことは、今回のコロナ禍で教訓になった一つだと思います。

  さらに、人件費や固定費、売上原価と比べてみることも良いかもしれません。

 

(2)販売資金運用と購買資金調達を比べる   >>>運転資金要調達高 といいます

  販売資金運用と購買資金調達を比べて、マイナスであれば、

  それは「運転資金要調達高」を示します。
  ※通常、これはマイナスとなりますので、運転資金要調達高を表します。

  これは、購買資金調達だけでは、販売資金運用には不足しているわけですから、

  その分は『余剰資金』で補わなければならないことを示しています。
  ※ちなみに、現金販売であれば、販売資金運用はゼロになります。

   だから「現金商売は資金繰りに強い」といわれるわけです。

 

(3)売上債権と平均月商を比べる   >>>売上債権回収サイト といいます
  理屈で考えれば、売上債権を完全に翌月回収しているのであれば、「1」となります。

  つまり、回収サイト「1」は、翌月回収していることを示しています。

  このように確認することで、経営者の「勘」や「思い込み」ではない、

  本当の実回収サイトがわかります。

 

(4)棚卸資産と平均日商を比べる   >>>棚卸資産回転期間 といいます

  この計算をすることで、在庫がはけるまでの期間が読み取れます。

  黒字経営の秘訣は「棚卸資産回転期間にあり!」と言われるほど、

  棚卸資産回転期間は重要です。

  また「平均日商」ではなく、「1日当りの売上原価」で比べると、

  真の棚卸資産回転期間が読み取れます。

 

(5)手元資金と買入債務を比べる   >>>手元資金対買入債務倍率 といいます
  買入債務は、翌月には支払わなくてはならないものです。

  その支払いに余裕があるかどうかを手元資金と比べて、確認をします。

 

(6)運転資金運用と運転資金調達を比べる   >>>流動比率 といいます
  比較的近々にキャッシュ化できる運転資金運用と、近く支払わなくてはならない

  運転資金調達を比較して、自社の支払能力を確認します。

 

(7)余剰資金+売上債権と運転資金調達を比べる   >>>当座比率 といいます
  さらにシビアに見るには、余剰資金に確実にキャッシュ化できる売上債権を加えて、

  運転資金調達高とを比較して、自社の支払能力を再確認します。

 

(8)借入金と平均月商を比べる   >>>借入金月商倍率 といいます
  借入は収入に応じて考えなければならないことは、家計も事業も同じです。

  借入金合計と平均月商を比べることで、過剰な借り入れ状況ではないかどうか

  判断できます。

 

(9)借入金と減価償却費込み営業利益を比べる   >>>債務償還年数 といいます
  借入金合計と年間の減価償却費込みの営業利益を比べると、

  最短の返済年数が試算できます。

  もちろん、営業利益が赤字であれば、事業のおカネで借入金返済はできない、という

  ことです。ですから、黒字経営が絶対条件です。

 

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 すでにお気づきでしょうが、

 「B/Sで財政状況を読む」とは、「判断したい項目を基準すべき項目と比較する」と

 いうことです。

 比べ方に「これだけ!」とか、「このように!」というようなルールはありません。
 ぜひ、自分なりにいろいろな項目と比べて、自社の財政状況を掌握しましょう。

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 何度も言いますが、会計は、決算・税務申告のためだけにしている事務ではありません。

 会計は経営判断を行うために、毎日行う「経営管理(マネジメント)業務」なのです。

 いまほど、経営に「手腕」が求められている時代はありません。

 会計とマーケティングそしてITを駆使して、常に経営を革新し、永続的に続けられる

 経営を実践しましょう。

 

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戦略を考えるにあたって重要なことは『思い込み』なるものを打ち破ることです。

私たちは思いのほか、思い込みに囚われて生活や仕事をしています。

そして、その結果が「いまである」ということを忘れてはいけないと思います。

違う結果を得たいと思うのであれば、『思い込み』を打ち破るしかありません。

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掲載日:2021年2月24日 |カテゴリー:会計識字率

会計の読み方 会計と実務の違い 後編

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新型コロナ感染拡大、第2回緊急事態宣言、そして緊急事態宣言の延長と、

経営の環境は大きく変化し、厳しくなっています。

そんなときに必要になるのが「経営の舵取り」です。

「経営の舵取り」は勘でするものではなく、

羅針盤である「会計」を読み解きながら判断するものです。

ぜひ、実務的な会計の読み方を習得しましょう。

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 今回は前回に続き、B/S(貸借対照表)のまとめである『会計と実務の読み方の違い』

後編です。後編はB/Sの総資本(負債と純資産)についてのまとめです。

実務的な会計の読み方に必要なことをコンパクトにまとめてありますので、

ぜひ、理解して体得してください。

 

 

第13回 B/S読み方のまとめ

『会計と実務の読み方の違い』【後編】

 

Ⅰ 会計でいう「総資本」は、実務では「資金の調達」と読む

 会計では「総資本」を「負債」と「純資産」に分け、さらに負債はワン・イヤー・ルール

によって「流動負債」と「固定負債」に分けられています。

それは、利害関係者が企業の財政状況を正しく判断できるために、そのような構造となって

いるのです。

 しかし、経営の当事者である経営者はそのように理解するよりも、次のように理解された

ほうが、より自社の経営状況を的確に判断できます。

 下図を見てください。

左は、一般的にいわれている「会計による総資本区分」です。

右は、それを「実務による総資本区分」に表現しなおしたものです。

もちろん、合計の金額は同じとなります。

両者の違いについて、そのポイントを説明します。

1.総資本は「資金の調達」である

 まず、「総資本」といえば、「自社の借金と自己資本である」と思い込んでいる人が多い

ようですが、事業資金の源泉として捉えたほうが、自社の資金的な問題に気づけます。

つまり、総資本とは「事業資金をどこから調達しているのか」を表しているのです。

 

 大きくは「他人資本」と「自己資本」に分けられます。

他人資本は、日々の経営資金として調達している「運転資金の調達」と、設備投資のために調達している「設備資金の調達」に分けられます。

また自己資本は、設立時に出資した「資本金」と、事業を通じてこれまでコツコツと貯めて

きた「繰越利益剰余金」に分けられます。

したがって、一番安心して運用できる資金は「自己資本」であることに気づけます。

また、当然のことながら、「繰越利益剰余金はあって当たり前」ということに気づきます。

 そう考えると儲からない事業をしているなんて「こんなおかしなことはない」と気づき、

なんとしてでも儲かる事業に改善していかなくてはと、おのずと考えるようになります。

「自己資本」が一番安全な資金、「繰越利益剰余金」はあって当たり前!

 

2.流動負債は「日常の運転資金調達」、固定負債は「設備購入のための資金調達」である

 ことを表している

 会計では、負債もワン・イヤー・ルールによって、「流動」と「固定」に分けています。

これは先ほども述べたとおり、投資家が正しく、投資している企業の負債状況が判断できる

ように、という観点から分けられています。

 しかし、中小企業には投資家はいません。

だから実務的には「運転資金の調達」と「設備資金の調達」というように理解すべきです。

そのように理解すると、運転資金の調達は返済期限が短いので、近々に資金化できる資産に

運用すべきということが理解できます。

ですから、流動負債は流動資産で運用しなければならないのでです。

また、設備資金の調達は返済期限が長いので、長く使う設備投資の運用に適した資金調達だ

と気づけます。

ですから、設備を購入するときには、できるだけ自己資金で購入できるようにし、その不足

部分を、長期で返済できる借入金で調達すべきであることに気づけます。

流動負債とは毎日の経営で運用する「運転資金調達」、

固定負債・自己資本とは生産で長く運用する「設備資金調達」である!

 

3.流動負債は「買入債務」「短期借入金」「未払金」などで調達した運転資金である

 会計では、流動負債は支払手形・買掛金から始まって、細かく流動負債の項目を設定して

いますが、実務では、他人資本のうちの「運転資金の調達である」と捉えます。

その運転資金の調達には、仕入を通じて調達している買入債務、銀行融資で調達した短期借入金、そして経費の未払金や社会保険などの預り金などがあります。

 そのように理解できれば、さまざまな読み方ができるようになります。

 その主なものは次のとおりです。

 ①手元資金対買入債務倍率

  →買入債務は翌月には支払わなくてはならないものなので、その支払いに余裕があるが

   どうか、手元資金と比べます

 ②買入債務売上債権比率

  →仕入と売上のバランスが大事なように、債権債務ベースでそのバランスがどうかを

   確認します

 ③流動比率

  →比較的近くキャッシュ化できる流動資産と、近く支払わなくてはならない流動負債を

   比較して、自社の支払能力を確認します

 ④当座比率

  →さらに厳しくみて、確実にキャッシュにできる当座資産と流動負債を比較し、自社の

   支払能力を再確認します

 ⑤借入金月商倍率

  →借入は収入に応じて考えなければならないことは事業も同じです。借入金合計と平均

   月商を比べることで、過剰な借り入れ状況でないか否かを判断します

 ⑥債務償還年数

  →借入金の合計と年間減価償却費込みの営業利益を比べると、最短での返済年数が推測

   できます

 ⑦未払金の増減

  →不要な経費を減らすことは「経営の健全化」の王道ですが、同時に未払金等の内訳管

   理をすることで、必要な経費が増えているのか、それとも不要な経費が増えているの

   か、か判断できます

 ⑧預り金の増減

  →預り金が減少しているということは人件費が減少していることを表しますので、

   同時に社内の士気などが減退していないかを確認することに気づけます

理屈がわかってくると、さまざまなオリジナルの読み方ができる!

 

4.仮受消費税の「税抜き経理」は、いまや常識

 「仮受消費税等」とは、自社が販売を通じて顧客からいくらの消費税を預かっているのか

という額です。これは「税抜き経理」をすることで、得られる情報です。

しかしながら、いまでも多くの中小企業で、「税込み経理」をしているところが多いと言わ

れています。

 消費税率は現在10%になっており、それ相当の金額になりますから、税込み経理をして

いると、何もしていなくとも資金調達状況が改善しているように勘違いしてしまいます。

そして、そのしわ寄せが消費税の納付時に一気に押し寄せ「消費税の納税資金が足りない」という事態を引き起こすわけです。

したがって、「税抜き経理」を行い、仮受消費税と仮払消費税の差額を納税貯蓄しておく

ことが大切です。

消費税の「税抜き経理」は当たり前、合わせて「納税貯蓄」も考えよう!

 

5.固定負債は「設備投資のための資金調達」である

 会計ではワン・イヤー・ルールによって、1年を超えて返済する負債を「固定負債」と

しています。

しかし、経営の実務では、そう捉えるよりも、直截的に「固定負債は設備投資のための資金

調達である」と認識したほうがわかりやすくなります。

 したがって、設備投資のための資金調達で設備投資ができているのかどうか、マネジメントすることは大事です。

またさらに、次回の設備投資をなるべく借入なしで行えるように、減価償却費分を別途積立

預金していくことも重要です。

 そのように考えるとさまざまな読み方ができます。

 その主なものは次のとおりです。

 ①固定比率

  →固定資産と自己資本を比べることで、固定資産の運用資金に占める自己資本割合が

   読み取れます

 ②固定長期適合率

  →さらに、固定資産を自己資本プラス固定負債と比べれば、固定資産運用資金の適正度

   が判断できます

理屈がわかってくると、さまざまなオリジナルの読み方ができる!

 

 

 

  何度も言いますが、会計は決算・税務申告のためだけにしている事務ではありません。

  会計は経営判断を行うために毎日行う「経営管理(マネジメント)業務」なのです。

  いまほど経営に「手腕」が求められている時代はありません。

  会計とマーケティングそしてITを駆使して、常に経営を革新し、永続的に続けられる

  経営を実践しましょう。

 

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戦略を考えるにあたって重要なことは『思い込み』なるものを打ち破ることです。

私たちは思いのほか、思い込みに囚われて生活や仕事をしています。

そして、その結果が「いまである」ということを忘れてはいけないと思います。

違う結果を得たいと思うのであれば、『思い込み』を打ち破るしかありません。

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掲載日:2021年2月17日 |カテゴリー:会計識字率

会計の読み方 会計と実務の違い 前編

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新型コロナ感染拡大、第2回緊急事態宣言そして緊急事態宣言の延長と

経営環境は大きく変化し厳しくなって来ています。

そんなときに必要になるのが、経営の舵取りです。

「経営の舵取り」は経営者の勘でするものではなく

羅針盤である「会計」を読み解きながらするものです。

ぜひ、実務的な会計の読み方を習得しましょう。

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 今回は、これまで11回に渡って説明してきた「B/S(貸借対照表)」のまとめを

『会計と実務の読み方の違い』と題して、前編・後編の2回に分けてお送りします。

 今回はその前編、B/Sの資産についてのまとめです。

実務的な会計の読み方に必要なことをコンパクトにまとめましたので、ぜひ、体得して

ください。

 

第12回 B/S読み方のまとめ

『会計と実務の読み方の違い』【前編】

Ⅰ 会計でいう「総資産」は実務では「資金の運用」と読む

 まず、下図を見てください。

左は、一般的にいわれている「会計による資産区分」です。

右はそれを「実務による資産区分」に表現しなおしたものです。

もちろん、合計の金額は同じとなります。

両者の違いについて、そのポイントを説明しましょう。

1.総資産とは「資金の運用」である

 総資産といえば、「企業の財産」と考える人が多いようです。

しかし、そうではありません。

 総資産とは、資金を運用している姿を表しているだけでいわゆる財産とは違います。

したがって、一番安全な運用をしている資産は現金と預金であり、つまりキャッシュだと

気づけます。

キャッシュの豊富な企業が「安全性」という意味では一番強い企業!

 

2.流動資産と固定資産は「運転資金の運用」と「設備資金の運用」を表している

 会計では「ワン・イヤー・ルール」によって、「流動」と「固定」に分けています。

これは、投資家が正しく、投資している企業の資産状況を判断できるように、その観点から

このように分けられています。

 しかし、中小企業には投資家はいません。

だからむしろ、実務的には「運転資金の運用」と「設備資金の運用」と理解しましょう。

そのように理解すると、運転資金の運用は1年以内に資金化される資産なのですから、

毎日の経営で運用している資金であると気づけます。

 また、設備資金の運用は長く生産に利用する資産ですから、自己資金または長期間で返済

できる借入金で運用するべきであることに気づけます。

流動資産とは、毎日の経営で運用している「運転資金」

固定資産とは、生産で長く運用する「設備資金」

 

3.当座資産と棚卸資産は「余剰資金」「売上債権」及び「棚卸資産」の運用

 会計では、現金及び預金と受取手形・売掛金に分けて、近くキャッシュ化できる資産と

いう意味で「当座資産」と言っています。

 現金はまさしくキャッシュそのものです。また預金は、昔は高い利息が付きましたので、

資金運用という概念下にありました。受取手形と売掛金は通常期日さえ来れば、キャッシュ

化できる資産です。したがって、確かに当座資産です。

 しかし、実務では預金はいまや利息は無いに等しく、その意味では現金と同じです。

したがって、現金と預金は運用をしていない『余剰資金』ないしは『手元資金』として理解

しましょう。

また、受取手形と売掛金はどちらも売上に伴って発生しますので、『売上債権』として理解

します。

さらに棚卸資産も、在庫ではありますが、販売するために運用している資産として捉える

ことができます。

そうすると、これら3つの項目は「余剰資金(手元資金)」と「販売にかかる資金の運用」

に分けることができ、さまざまな読み方に応用できるようになります。

 その主なものは次のとおりです。

 ①手元資金月商倍率

  →手元資金が企業の生活費ともいえる「平均月商」の何カ月分あるのかをみる

 ②手元資金月額固定費倍率

  →手元資金が企業の最低生活費ともいえる「月額固定費」の何カ月分あるのかをみる

 ③手元資金対借入金比率

  →手元資金と「借入金合計」を比較すると、借入金返済の余裕度が読み取れる

 ④運転資金要調達高

  →販売のための資金の運用から「買入債務」を引くことで

   買入債務以外で販売資金のために手当しなければならない要調達高がわかる

  ※要調達高の基本原資は「手元資金」です。

 ⑤運転資金要調達高補足率

  →運転資金要調達高の手当の第1候補は手元資金ですが、それと比べることによって

   要調達高の余裕度がわかる

 ⑥運転資金要調達率

  →運転資金要調達高を「年商」で割ると『運転資金要調達率』が算出できることになり

   増収のときの「必要運転資金要調達高」がわかる

 ⑦売上債権回収サイト

  →売上債権と「平均月商」を比べると、勘ではない、本当の実回収サイトがわかる

 ⑧買入債務売上債権比率

  →「買入債務」と売上債権を比べることで、売買活動の資金バランスが判断できる

 ⑨棚卸資産回転期間

  →棚卸資産を「平均日商」で割れば、回転期間(売れるまでの平均的な期間)がわかる

 ⑩原価基準棚卸資産回転期間

  →棚卸資産を「1日当りの売上原価」で割れば、真の回転期間がわかる

このように理屈がわかってくると

さまざまなオリジナルの読み方ができるようになる

 

4.仮払消費税の「税抜き経理」はいまや常識である

 「仮払消費税等」とは、自社が取引の中で、いくら消費税を支払ったかという額です。

これは「税抜き経理」をすることで得られる情報です。

 しかしながら、いまでも多くの中小企業では「税込み経理」をしているところが多いと

言われています。

 消費税率は現在10%ですから、税込み経理をしていると、何もしてなくとも売上高が

10%上がったように勘違いしてしまいます。

また、売上高10%と経費10%の差額は大きいので、いつのまにか資金繰りがラクに

なったような勘違いもしてしまいます。

そのしわ寄せが消費税額の納付時に押し寄せ、「消費税の納税資金が足りない!」という

事態を引き起こすわけです。

 したがって、「税抜き経理」を行い、仮受消費税と仮払消費税の差額を納税貯蓄をする

ことが大切です。

消費税の「税抜き経理」は当たり前

合わせて「納税貯蓄」も考えよう

 

5.固定資産は「設備にかかる資金運用」である

 会計では「ワン・イヤー・ルール」により1年を超えて資金化される資産を「固定資産」

としています。

さらにその資産の形状で、「有形固定資産」「無形固定資産」「投資その他資産」に分けて

います。

 しかし、経営の実務では形状による区分けよりも、「設備にかかる資金運用」として一括

にしてとらえても差し支えはありません(もちろん例外はありますが)。

 したがって、設備資金の運用は長く生産に利用する資産ですから、その財源をマネジする

ことが大事です。

 また、次回の設備購入資金として、「減価償却費」を別途積立預金をしていくことも

大変重要です。

 そう考えると、さまざまな読み方が考えられます。

 その主なもの次のとおりです。

 ①固定資産回転率

  →固定資産を「年商」で割れば、固定資産の回転率(操業度)がわかるようになる

 ②固定比率

  →固定資産を「自己資本」で割れば、固定資産の運用資金に占める自己資本割合が

   わかるようになる

 ③固定長期適合率

  →固定資産を「自己資本+固定負債」で割れば、固定資産運用資金の適正度がわかる

   ようになる

理屈がわかってくると

このようにオリジナルの読み方ができるようになる

 

 

 何度も言いますが、会計は、決算・税務申告のためだけにしている事務ではありません。

会計は、経営判断を行うために、毎日行っている「経営管理(マネジメント)業務」です。

いまほど、経営に「手腕」が求められている時代はありません。

会計とマーケティングを駆使して、常に経営を革新し、永続的に続けられる経営を実践しま

しょう。

 

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戦略を考えるにあたって重要なことは『思い込み』なるものを打ち破ることです。

私たちは思いのほか、思い込みに囚われて生活や仕事をしています。

そして、その結果が「いまである」ということを忘れてはいけないと思います。

違う結果を得たいと思うのであれば、『思い込み』を打ち破るしかありません。

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掲載日:2021年2月10日 |カテゴリー:会計識字率

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