自社の環境分析手法 自社の商品分析

今回は、自社の商品や製品あるいはサービスに関する分析手法を紹介します。

これらについては、『ポートフォリオ分析』や『ライフサイクル分析』などがあります。

自社の商品等の戦略や力の入れ具合を決めようとする際に用いられます。

 

1 ポートフォリオ分析

ポートフォリオとは、もともと「自社の商品や製品・サービスの組み合わせを制御する」と

いう意味です。

したがって、ポートフォリオ分析とは、最大の事業資金を生み出すためには、自社の商品・製品・サービスの中で、どれに営業力を傾注し、資金を投じればよいか?ということを見極める分析方法です。

そのイメージを図示すると、つぎのようになります。

あまり難しく考えないで、まず自社の商品等について、「金のなる木」「花形」「問題児」「負け犬」の4つのカテゴリーに当てはめます。

1.「金のなる木」とは

いまそれほどのおカネをかけなくても売れる商品で、自社にとってはおカネを稼げる商品群のことを指します。

いわゆる、自社の定番商品、看板商品みたいなイメージです。

野球で言えば、レギュラー選手といえます。

 

2.「花形」とは

いま売り出し中の商品です。したがって、少々おカネもかけているけれど、同時におカネを

稼いでくれる商品群です。

たとえば、自社の売り出し中の商品とか、話題の商品みたいなイメージです。

野球で言えば、スター選手といえます。

 

3.「問題児」とは

売り出そうとしておカネはかけているが、なかなか思うようには売れない商品群です。

いわゆる、自社にとって将来を担う商品イメージです。

野球で言えば、将来を嘱望されている新人選手といえます。

 

4.「負け犬」とは

これは、最終的な商品の状態です。

これまでは売れていたが、時代の流れとともに売上が落ちてきた商品、またあるいは売れる

と思ったが、結局あまり売れなかった商品のイメージです。

野球で言えば、引退間近の選手、あるいは期待はされていたが一軍で活躍できなかった選手

といえます。

 

ポートフォリオ分析の原則は

「金のなる木」から得た資金を「問題児」に投入し

「花形」に育てるという流れです

 

このポートフォリオ分析によって、自社の商品に対する「力の入れ具合」を決定します。

 

 

2 ライフサイクル分析とは

ライフサイクルとは、「商品の需要生命段階」という意味です。

つまり、商品は一般的に、必ずやがては需要が減り、さらには無くなってしまうということ

です。

したがって、ライフサイクル分析とは、自社の商品・製品・サービスがどのステージにある

のかを判断して、次代の商品開発を考えていくことです。

そのイメージを図示すると、つぎのようになります。

商品のライフサイクルは、「売上・収益の軸」と「時間の軸」によって、次の4ステージに

分けられます。

 

1.導入期

導入期とは、最初の段階で、まだ知名度や認知度も低くく、市場の需要も低い段階です。

いわゆる、「低成長時期」といえます。

このときに、需要の低さが、商品ポテンシャル自体にあるのか、それとも単に認知度が低い

ためにあるのかを見極めることが重要です。

※なお、この段階はポートフォリオ分析では「問題児」にあたります。

 

2.成長期

成長期とは、導入期の次の段階ですが、このステージに入ると商品需要も喚起され、ニーズ

も高まり出し、競合他社も増えてきます。

いわゆる、「急成長時期」にあたります。

この段階では商品自体は放っておいても市場が拡大していきますので、「シェアの獲得」が

一番の課題となります。

※なお、この段階はポートフォリオ分析では「花形」にあたります。

 

3.成熟期

次の段階は成熟期に入ります。成熟期はマーケットシェアも安定し、時期的に、もはや新規

ライバルは現れないという状況が生み出されます。

したがって、ある程度、売上と利益は安定しますので、獲得できる資金も計算できます。

いわゆる、商品の「ピーク時期」とも言い換えられます。

事業としては獲得したシェアを失わないように営業努力を強化することが大切で、次に続く

商品も考えておかねばなりません。

※なお、この段階はポートフォリオ分析では「金の生る木」にあたります。

 

4.衰退期

成熟期を過ぎると、次にやってくるのが衰退期です。

衰退期は商品ニーズが低下し始めるとともに、売上や利益、そして競争相手にも衰退が見え

始めます。経営的には、市場撤退時期も視野に入れておく必要があります。

この衰退期でも収益をあまり減らさずに、コストもあまりかけないという経営手腕が、資金

的には重要となります。

※なお、この段階はポートフォリオ分析では「負け犬」にあたります。

 

ただ漠然と営業を続けるのではなく、

市場とのコミュニケーションを敏感にして

自社の商品状況を判断することが大切です

それによって、経営環境に負けない経営ができるようになります。

 

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戦略を考えるにあたって重要なことは、『思い込み』なるものを打ち破ることです。

私たちは思いのほか、思い込みに囚われて、生活や仕事をしています。

その結果が「いま」であることを忘れてはいけないと思います。

違う結果を得るには、『思い込み』を打ち破るしかありません。

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掲載日:2020年7月29日 |カテゴリー:マーケティング

自社の環境分析手法 HAFL分析

これまで外部環境分析は、マクロ分析PESTと業界分析5フォースで漏れなく行い、

そしてSWOTの「機会」と「脅威」に落とし込むことを紹介してきました。

では、内部環境分析である「強み」と「弱み」を漏れなく行い、把握する方法はないので

しょうか?

今回はそれがテーマです。 それは『HAFL(ハフル)分析』といいます。

 

HAFL(ハフル)分析とは

企業の資産は、よく「ヒト・モノ・カネ・情報」という言い方がされます。

見方を変えると、これらが企業にとっての重要な内部環境分析になります。

それらの頭文字から、この内部分析手法は「HAFL分析」(ハフル分析)と呼ばれます。

1 H:Human resources

ヒューマン・リソース、つまり「人材」のことですが、

ポイントは自社の人材について表面的なことだけを分析するのではなく、もう少し掘り下げ

「自社の人材のポテンシャルを分析する」という姿勢が大切ということです。

たとえば表面的なことだけを見て、「営業力がない、ある」とか、「やる気がない、ある」とか、そういうことだけではなく、「秘めたチャレンジ精神がある」とか、「容易には屈しないタフさがある」とか、「固定観念に囚われない」など、氷山の下にあるものを見ようと

する姿勢です。

中小企業は「人材」が限られています。したがって、表面的な上辺だけを見るだけでなく、

ある意味、大企業には無い密着度から、人材を掘り下げて評価することが大切です。

その姿勢がさらに人材を活性化していく、ということにもつながっていきます。

 

2 A:Assets

アセット、つまり「資産」のことですが、機械設備や情報設備、ソフトウェア等に加えて、

技術力も含まれます。

これは比較的分析しやすいのではないかと思われますが、「何か別のことにも転用できない

だろうか?」という、別次元での発想が重要です。

資産の中には必ず「自社の技術力」が含まれますので、それを忘れずに分析することが大切

です。

 

3 F:Funds

ファンド、つまり「資金」のことですが、これは中小企業の一番弱いところでもあります。

しかし、このファンドは自己資金だけで考えないことが大切です。金融機関などからの支援

も併せて分析することが重要です。

そのように発想すると、常日頃の金融機関との交際や信用力アップなども課題として浮かん

で来ます。

 

4 L:Literacy

最近よく聞くようになって来た「リテラシー」という言葉ですが、本来は「読み書き能力」のことを言います。つまり、識字とか、識字率という言葉と同義語です。

しかしここでは、それをもう少し広く解釈して「使いこなせる能力」と理解します。

何を使いこなせる能力かといえば、それはITや英会話などです。

これから中小企業も、ITを使いこなせなくてはいけません。

アプリケーションソフトはもちろんのこと、ウェブサイトやクラウドコンピューティングなど、それを深く使いこなすことができれば大きな武器となります。

また英会話も必須となって来ています。取引を国内だけではなく、海外ともするようになる

からです。

さらに、会計、マーケティング、分析力なども、中小企業だからこそ、使いこなせなくては

なりません。

 

5 HAFL分析の必要性

中小企業において、なぜ、HAFL分析を行う必要があるのでしょうか?

それは中小企業という言葉が示すとおり、経営資源が少ないからです。

このような分析は「大企業には必要でしょうけれど、中小零細企業には必要がないでしょ」

といわれる中小企業経営者が多くおられますが、それは大きな勘違いです。

少ない経営資源しかないからこそ、一つ一つを大切にして、大企業よりもより活かしていかないと、太刀打ちできません。

政府も最近では政策方向転換をし中小企業が減少することを容認しています!

したがって、中小企業だからこそ、自社の内部環境を把握することが大切なのです。

このHAFL分析は、内部環境を網羅的に(MECE)洗い出せる自社の内部環境分析手法

なのです。

 

 

自社の内部環境、経営資源状況を分析して、その対策を講じていくことが、自社の競争力や存在感を高めることにつながります。

中小企業である私たちは、大企業とは違って、たいへん弱い存在です。

だからこそ、中小であればあるほどこのような内部分析を行い、できる限りの対策を講じ

ることが大切です。

それが『環境適応適応戦略』と言われるものにもつながっていきます。

 

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戦略を考えるにあたって重要なことは、『思い込み』なるものを打ち破ることだ。
私たちは思いのほか、思い込みに囚われて、生活や仕事をしている。
そして、その結果が「いま」であることを忘れてはいけない。
だから、違う結果を得たいならば、『思い込み』を打ち破るしかない。

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掲載日:2020年7月22日 |カテゴリー:マーケティング

自社の環境分析手法 PEST分析

SWOT分析とは、自社を取り巻く経営環境を外部要因と内部要因に分けて、

機会と脅威、強みと弱みを分析する手法でした。

5フォース分析とは、自社を取り巻く外部環境の業界に絞り込んで、

業界内部・新規参入・代替品・買い手・売り手の5つの影響する因子に分けて、

外部環境をさらに詳細に分析する手法でした。

今回は自社を取り巻く外部環境を、マクロ的な視点から分析する手法を紹介します。

それがPEST(ペスト)分析です。

PESTとは、

政治(ポリティクス)、経済(エコノミー)、社会(ソサエティ)、技術(テクノロジー)

の頭文字4文字から名づけられた名称です。

1 Politics(政治)とは

Politicsとは、規則、法律、政策、外交など、自社の事業を規制する法律や政治動向などに

よって引き起こされる外部環境です。

たとえば、

消費税の改正、石油・漁獲量の問題、働き方改革やパワハラの問題、規制緩和や社会保険料

の問題など、最近でもさまざまな問題が生じています。

それらの中に、自社の事業にとって、いい影響・悪い影響を考えます。

 

2 Economy(経済)

Economyとは、物価、雇用、経済成長、景気動向、為替レート、金利など、

自社の事業に影響を引き起こす、経済に関する外部環境です。

たとえば、

アメリカと中国の貿易摩擦、TPPなどの貿易協定、人手不足や定年制の延長制など、

さまざまな問題があります。

それらの中に、自社の事業に影響を及ぼすものはないか?ということです。

 

3 Society(社会/文化/ライフスタイル)

Societyとは、生活様式や志向、ブーム、社会問題、人口動態、教育、価値観など、

自社の事業に影響を及ぼす、社会変化に関する外部環境です。

たとえば、寿命の長寿化や高齢者の急増化、会計の不正問題、生活様式の変化、インバウン

ドなど、さまざまな問題があります。

また最近では、新型コロナウイルス感染拡大によるテレワークの普及やソーシャルディタン

スの問題、さらには東京オリンピック・パラリンピックが開催されるのか、されないのか、

2025年の大阪万国博覧会の開催、あるいはリニアモーターカーの開設時期やいずれ誘致さ

れそうな冬季オリンピックなど、社会の変化で経済的なインパクトは見逃せません。

それらの中に、自社の事業に影響を及ぼすものはないか?ということです。

 

4 Technology(技術)

Technologyとは、新発見、発明、開発、特許、技術革新など、

自社の事業に影響を及ぼす、技術産業界で起こっている技術動向に関する外部環境です。

最近は何といっても、AI進展と浸透、そしてEV車の普及や自動運転技術の向上です。

AIは本当にどのようなスピードで進展・普及していくのかしていくのか、わかりません

が、サービスや業務のあり方を大きく変えそうです。

さらにインターネットスキルの向上による日常生活への浸透化を見逃せません。

EV車も今後どのようなスピードで切り替わっていくのか、わかりませんが、想像以上に

早くに移行していくのでしょう。

そうすると自動車業界は電機産業界に変わるのかもわかりません。

またガソリン業界にも当然大きな影響が出そうですが、もっと多くの業界に大きな影響が

及ぶのでしょう。自動運転も高齢化が進んでいますので予想以上に早く向上していくものと

考えられますが、そうするとモータリゼーションの概念を大きく変えるのでしょう。

これらは間違いなくシンギュラリティを到来させるのだ思われます。

 

5 PEST分析の必要性

では、事業経営において、PEST分析は、なぜ行う必要があるのでしょうか?

自社の事業は、常に世の中全体の変化、つまりマクロ環境に大きく影響を受けていることは

否定できません。

ということは、自社の事業環境/経営環境を把握するためには、中長期的な視点から自社を

取り巻くマクロ環境を把握、推測することが大切であるということです。

このPEST分析は、マクロ的な環境要因を、網羅的に(MECE)洗い出せる、自社の環

境分析手法です。

 

自社を取り巻く外部環境をマクロ的に分析して、対策を講じていくことは、自社の競争力や

存在感を高めることにつながります。

中小企業であるわれわれは大企業とは違い、たいへん弱い存在です。

だからこそ、中小であればあるほど、このような環境分析を行い「できる限りの対策を講じることが大切だ」ということです。

それがまたおのずと『環境適応適応戦略』といわれるものにつながっていきます。

 

 

 

戦略を考えるにあたって重要なことは、『思い込み』なるものを打ち破ることです。
私たちは思いのほか、思い込みに囚われて、生活や仕事をしています。
そして、その結果が「いま」であることを忘れてはいけないと思います。
だから、違う結果を得たいならば、その『思い込み』を打ち破っていくしかありません。

 


掲載日:2020年7月15日 |カテゴリー:マーケティング

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