知っておきたい DXとは

 昨今、新聞などでよく目にするようになった「DX(ディー・エックス)」

DXとは、デラックスの略? では、ないのです。

何やら進んだ企業で活用されているIT技術であるようなことは想像できても、

詳しくは知らない方が多いのではないのでしょうか?

そこで今回は、「DX」についてわかりやすく紹介します。

 

1 DXとは

 DXとは「デジタル・トランスフォーメーション」の略で、ディーエックスと読みます。

なんとなく「DX」と聞いて、企業のIT化やデジタル化といったイメージを抱く人も多い

かもわかりません。

しかし、DXとはその範疇だけに留まらず、社会全体までも取り込む変革なのです。

 

 DX発祥は、2004年と17年前までに遡り、スウェーデン・ウメオ大学の教授、

エリック・ストルターマンがその概念を提唱したといわれています。

いわく、「ITの浸透が人々の生活をあらゆる面で、より良い方向に変化させる」

いうことだそうです。

 因みにデジタル・トランスフォーメーション(Digital Transformation)は、

頭文字だったら「DT」と略されるように思いますが、英語圏では接頭辞「Trans」の

省略形は「X」と表記されることが多いため、「Transformation」が「X」となり、

「Digital Transformation」=「DX」となります。

 なお、Digital Transformationを直訳すれば、「デジタルに置換える」とか、

「デジタル転換」というような意味になります。

 

DXとは「デジタル・トランスフォメーション」の略であり、

行動・知識・経験・モノなどをデジタルで捉えて変革することです!

 

 

2 経産省が定義した日本企業にとってのDX

 2018年12月、経産省で「デジタルトランスフォーメーションを推進するための

ガイドライン(DX推進ガイドライン)」がまとめられました。

それによれば「DXの実現やその基盤となるITシステムの構築を行っていくうえで、経営

者が抑えるべき事項を明確にすること」、「取締役会や株主がDXの取り組みをチェックするうえで、活用できるものとすること」とされています。

この中で、DXは次のとおり定義されています。

-----------------------------------------

  企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、

  顧客や社会のニーズをもとに、製品やサービス、ビジネスモデルを変革する

  ともに、業務そのものや組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の

  優位性を確立することである。

-----------------------------------------

何やら、ひと昔前の「EMS」などの定義とよく似ていますが、相変わらずお役所の定義は

いま一つピンとはきません。

しかし、この定義でも、DXは単に製品やサービスを変革するだけでなく、企業文化までを

変えて取り組むべき覚悟が必要であるということはわかります。

但し、私たちは事業で取り組むわけですから、加えて「業績」が伴わなければなりません。

そうすると、次のように理解すれば、さらにわかりやすくなります。

「DXとは、企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して

 顧客や社会のニーズをもとに製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務

 そのものや組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立し、それに

 よって企業として安定した収益を得られるような仕組みを作ることである。」

 

つまり、DXとは

 1.企業がビジネス環境の激しい変化に対応するために

 2.データとデジタル技術を活用して

 3.顧客や社会ニーズをもとに製品やサービス・ビジネスモデルを変革し

 4.競争上の優位性を確立して企業として安定した収益を得られるような仕組みを作る

ということです。

 

 要は、いまどの中小企業にとっても避けることができないのが「DX」です!

 

 

3 アマゾンでのDX実践例でDXを理解する

(1)「行動」をDXでデジタルに置き換える

 DXの先駆者的な実践企業といえば「アマゾン」です。

アマゾンは巨大なECプラットフォームを構築し、顧客がどこにいても好きなものが

何でも買えるという環境を作りました。

これは買い物に行くという「行動」を、デジタルに置き換えたと言い換えられます。

米国の同業大手小売業であるシアーズやトイザらスなど破綻しましたが、

そのことはアマゾンが実践したDXによる影響が少なくないといわれています。

 

(2)「知識・経験」をDXでデジタルに置き換える

 アマゾンのECサイトで買い物をしていると、その商品ページに「よく一緒に購入されて

いる商品」とか、「この商品を買った人はこんな商品も買っています」といった、関連性が

高い商品が表示されることを気づかれている方も多いかと思います。

これはいまでこそ多くのECサイトでも見られる「レコメンド機能」を利用しているわけで

すが、類似した顧客の購入情報に基づいた商品や顧客自らの過去の購入情報、さらにはこの

両者を合体させて顧客に適した推薦商品を自動的に表示します。

 アマゾンはこのレコメンド機能を実装したサイトの先駆者として知られています。

実店舗の店員のように、個々の顧客に応じて、商品を推薦する機能をサイト上に実装し、

顧客の行動をさらに活性化させました。

この場合、顧客が次に何を欲しがるかという、これまでは店員の「知識」や「経験」から

生み出されてきたことを、デジタルに置き換えたといえます。

 *レコメンド(recommend)とは、直訳すると「勧めること」となります。
  
ECサイトを中心に活用されるレコメンド機能とは、顧客の興味を惹きつけるような商品やサービスをおすすめする

  手法です。

  レコメンドは顧客の閲覧履歴や購買履歴を解析し、顧客の好みに合いそうな商品やサービスを提案します。
  ECサイトを訪れる顧客はすでになんらかの商品に興味を持っており、少なからず購入意欲のある顧客です。
  レコメンド機能を利用すれば、購入見込みの高い顧客に対して最適なタイミングで商品の提案が可能なため、

  顧客単価や購入単価を高める効果が期待できます。
  なお、レコメンド機能はECサイトだけではなく、ニュースサイトや不動産情報サイト、求人情報サイトなどでも

  利用されています。
  リピーターの獲得や顧客単価アップといった運営側のメリットはもちろんのこと、顧客にとっても商品やサービスの

  選択肢が広がり、サイトの利便性が向上するといったメリットがあるといわれています。

 

(3)「モノ」をDXでデジタルに置き換える

 アマゾンが顧客の行動に変革を起こしてきたのは、これだけではありません。

アマゾンの本業はEC事業ですが、動画配信等のデジタルコンテンツの提供も行って

います。

映画などの動画を自宅で見るためには、これまではブルーレイディスクやDVDなどの媒体

を購入するか、あるいは借りてくる必要がありました。

アマゾンはこれを無くしたわけです。

アマゾンは動画配信によって、「モノ」を買ったり、借りたりするという必要を無くし、

デジタルに置き換えたのです。

 

 

いかがですか、

DXの理解そのものや具体的にどうやってDXを自社に取り入れるかは別にして、

こうした新しい経営技術を知ると、ふと新たな発想がフッと一瞬でも見えませんでしたか?

これが新しい用語を知る重要な意味でもあります。

 


掲載日:2021年8月25日 |カテゴリー:トピックス, 経営技術

本店:〒355-0062 東松山市西本宿1968-1
坂戸:〒350-0233 坂戸市南町35-20
0120-634-154
営業時間 8:30~17:30 定休日 土・日・祭日