主な戦術論 やる気を起こさせるには

前回は戦術を遂行していくために、如何にして社内をまとめるかという

マーケティング論を紹介しました。

 しかし、組織改革を行うのはあくまでも「ヒト」です。

ヒトの”やる気”ひとつで組織改革が活きることもあれば、そうでないこともあります。

 諺に「仏作って魂入れず」とあります。

立派な仏像を作っても、肝心な魂が抜けているということから、

最後の仕上げが抜け落ちたり、最も重要な部分が欠けているという意味だそうですが、

組織改革も同じです。

いくら、組織のフレームワークを改革しても、機能しなければ、元の木阿弥です。

 今回はその魂の部分「やる気」がテーマです。

 従業員の「やる気」はどうすれば起きるのでしょうか?

人数が少ない中小企業にとっては大きな課題です。

人が集まらないと言われている中で、ようやく採用できたと思ったら、すぐ退職する。

2~3年在籍してくれて「さあ、こらから」と思っていたら、また退職。

多くの中小企業では従業員の出入りが止まらず、技術力などのノウハウ蓄積ができない

など、人材力においては大きなハンデを背負っています。

 では、どうすれば、そのような問題が解決できるのか?

そんな悩みにヒントを与えてくれそうなマーケティング理論が、これから紹介する

『ハーズバーグの二要因理論』です。

 

1 ハーズバークの二要因理論とは

ヒトが仕事をするときに感じる「不満」と「満足」について研究したのが、

アメリカの臨床心理学者ハーズバーグです。

 ハーズバーグは「不満の反対は満足ではない」と言います。

つまり、不満と満足は両極にあるものではなく、それぞれ別の軸にあるということです。

だから満足はしていても不満がある、不満はあるけれど満足している、という状態が起こる

というわけです。

ハーズバーグは、不満の要因は仕事自体により仕事を取り巻く環境にあると言っています。

 

2 不満を高める『衛生要因』

不満を高める要因を『衛生要因』といいます。

衛生要因とは「仕事を取り巻く環境」のことであり、会社の方針や職場環境あるいは

給与水準や対人関係などのことです。

 たとえば・・

  ▶会社の方針が理解できない、おかしい、納得できないなどの不満

  ▶上司との関係が良くない、信頼できない、認められないなどの不満

  ▶労働条件が悪い、職場環境が悪い、給与水準が低いなどの不満  などなどです。

中小企業は一般的に財政的な問題から、労働条件や職場環境あるいは給与水準などに

弱いところがあります。

そんな状況の下でいくら「いい人材を採用したい」と願っても、なかなか難しいことです

そこで財政的な面は弱くても、「ヒトの人生を預かっている」という思いを強くして、

従業員が人生をかけてこの仕事がしたいと思う環境をつくることが大切なのです。

衛生要因はおカネの問題ではなく

経営者の意識に負うところが大きい問題なのです!

 

3 満足度を高める『動機付け要因』

一方、満足度を高める要因を『動機付け要因』といいます。

動機付け要因とは、「やったー!」という達成感、「やった仕事を認められた!」という

自己体験、「やりがい」という自負心など客観的な自己成長や昇進などのことをいいます。

その底辺に流れてる共通のものは、褒める、認める、関心を持つという意識です。

さて、経営者であるあなたは・・

 ▶従業員を褒めたことがありますか?

 ▶従業員を大したものだと認めたことがありますか?

 ▶そしてその証として、褒賞や昇進、昇給などを公明正大にやっていますか?

それを従業員に伝え、理解させることが大切です。ただ想っていただけでは伝わりません。

動機付け要因の根底は

経営者が従業員を褒める、認める、関心を持つことです!

 

4 衛生要因と動機付け要因とは独立した別々のモノ

 さて「衛生要因」を高めれば満足度を高められるかというと、そうではありません。

「衛生要因」の解決と満足度を高める「動機付け要因」とは、別モノだからです。

 従業員の満足度を高めるには、まずコミュニケーションが大切です。

コミュニケーションとは個別に話し合うという「非日常」のことをいうのではなく、

毎日の「日常」の中で経営者が従業員によく声をかけることをいいます。

そして良いところを褒める、感心したことを認める、悪いところは指導するという

日常が大切です。

 このことは経営者にはもちろん求められますが、経営者以外にも役職社員や先輩社員にも

求められることであり、大企業には難しく、人数の少ない中小企業にとってすぐできること

です。

なぜなら、人数の少ない中小企業は経営者と一人一人の社員とのコミュニケーションは簡単

であっても、大企業であれば経営者と一人一人の従業員が語り合うことはそう簡単にはでき

ません。このことに関しては大きなアドバンテージが中小企業にはあります。

コミュニケーションを高めるとは、

非日常の会話ではなく、日常の中での会話です!

 

マーケティングには、企業と企業間のこと、企業と顧客間のことだけではなく、

社内マネジメントについても多くの理論があります。

それが「マーケティングとは企業活動全般に関する理論である」と言われる所以です。

時代の進展とともに社会は複雑化しており、中小企業経営といえども、

これからはマーケティング戦略をもって挑むことが大切です。

自分なりにマーケティング戦略を経営に生かしていこうとする意欲が非常に大切です。

ぜひ、常に経営を革新し、永続的に続く企業経営目指しましょう。

 

 

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戦略を考えるにあたって重要なことは『思い込み』なるものを打ち破ることです。

私たちは思いのほか、思い込みに囚われて生活や仕事をしています。

そして、その結果が「いま現在である」ということを忘れてはいけないと思います。

違う結果を得たいと思うのであれば、『思い込み』を打ち破るしかありません。

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掲載日:2020年11月4日 |カテゴリー:マーケティング

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