主な戦略理論 戦略理論のまとめ

これまで戦略理論として、「アンゾフの商品市場戦略論」、「ポーターの基本戦略論」、「ブルーオーシャン戦略論」、「凋落を避ける戦略論イノベーションのジレンマ」そして「ランチェスター戦略論」を紹介して来ましたが、今回はそれら戦略理論をまとめてみましょう。

《パラダイムシフト イメージ図》

 

1 中小企業に「戦略論」は必要なのでしょうか

 戦略とは、簡単にいえば「経営のやり方を考えて事業経営を工夫すること」といえます。

では、そのように事業経営を工夫することが、一人や少人数で事業を行っている中小企業の場合でも果たして必要なのでしょうか?

答えは「YES」です。

 それはなぜでしょうか?
それは「これまでとこれからでは経営を取り巻く『枠組み』が違ってきている」からです。

そのことを「パラダイムシフト」と言います。

 パラダイムとは、常識とされている思考の枠組みのことです。

 シフトとは、変わるとか、移ることをいいます。

したがって、これまでの常識とされている枠組みが変わっているということです。

 これまで、日本の経済は「人口増加」「生産性の向上」という二つのことを前提に成り立ってきました。

私たちは意識する・しないに関わらず、人口は増えて、作れば売れるとごく自然に思い込んで、経営というものを捉えてきました。

しかしそれがいま、「人口減少」かつ「高齢化」という、これまで経験をしていないことが

起こり出しています。

そのうえに長寿化が進み、いまや「人生は百年」と言われるようになりましたが、

その一方で年金支給額が減額などされ、私たちの間では「将来不安」が広がっており、

消費が減退するという事態が起こっています。

そしてさらに、「新型コロナウイルス」の影響です。

 

非常に激しいパラダイムシフトが起こっており

漫然と経営をしていても事業ができる時代は終わりました。

現代は事業を営む以上「事業経営を工夫していく戦略」が必要とされ

企業規模を問わず戦略に基づく経営が求められている時代に入っています。

 

 

2 中小企業の戦略は「ニッチ」と「差別化」が基本です

 これまでいくつかの戦略理論を紹介して来ました。

それぞれ表現の違いはあるかもわかりませんが、

経営資源が少ない中小企業が取るべき戦略の基本は「ニッチ」と「差別化」です。

だれも進出して来ないような小さな市場で、顧客と十分なスキンシップを図り、

経営資源を集中するということです。

 品目よりも品揃え!間接よりも直接販売を!そして小回りの利くサービスをスピーディに

確実に行う。 そんなイメージです。

 ポーターはそのことを「集中戦略」と呼んでいました。地域一番店を目指すことです。

またそのようなプロセスでたどり着く市場のことを「ブルーオーシャン」と呼んでいます。

 

3 ニッチと差別化で、まずは「市場浸透」を

 ニッチ化と差別化でまずやるべきことは、市場浸透、つまり深堀りです。

一見さんではなく、お得意さんにするということです。

その過程でくみ取った顧客ニーズにより新たな商品開発を心がけることで、

深みに加えて、今度は幅も出来てきます。

 アンゾフはそのことを、市場浸透→新商品開発→新市場開拓→経営の多角化と、モデル化しましたが、その中でも中小企業としての基本戦略は、市場浸透と新商品開発までです。

また、ここまでが一般の中小企業がたどり着ける『ブルーオーシャン』でもあります。

 それ以上はごく一部の企業だけが中堅化あるいは大企業化してやっていくのでしょうが、

当然、リターンも大きくなれば、リスクも大きくなります。

さらには人材も必要になってきます。

 

4 いつまでも活力ある事業体としていくために

 小さな成功でも継続して行くと、経営も、あるいは技術も、現状の延長線上を辿って

しまうことが多くなります。

それを「強み伝いの経営」といいますが、それがいつの間にか社長指示待ちの企業体質

なり、そして保守的な組織風土と育っていきます。そして、時代や社会との乖離が大きく

なり、やがて事業は廃れていくということです。

 しかし、事業はたとえ少人数といえども、従業員の人生を預かっているわけです。

さらにサービスもお客様にいつまでも提供しなければなりません。

その意味で、企業は「ゴーイングコンサーン(Going Concern)」を目指さなくては

なりません。

 

 強み伝いの経営・技術開発に終始するのではなく

企業経営は経営者ではなくお客様を見る経営をしていく必要があります。

 

 そこで重要なことは、取り組もうとしていることが「持続的イノベーション」なのか、

「破壊的イノベーション」なのか、ハッキリ認識をして、対応を変えていくことです。

 

 戦略理論は数多くありますが、いずれも専門の学者や実力あるコンサルタントが考案され

たものばかりですので、参考になるところは必ずあります。もし、あまり参考にならないと思われているのであれば、それは読み込みが足らないと理解されるべきだと思います

 そしてより実務で活かそうと考えるのであれば、それらをもとに、各社なりにまた各経営者なりにカスタマイズしていく必要があります。

なぜなら、たとえ同業種であっても、同一の企業は一つとして無いからです。

 その意味では「当社であれば、どういうことになるのだろう?」と常に問いかけながら、

戦略理論を理解しようとする姿勢が大切です。

 

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戦略を考えるにあたって重要なことは『思い込み』なるものを打ち破ることです。

私たちは思いのほか、思い込みに囚われて生活や仕事をしています。

そして、その結果が「いま現在である」ということを忘れてはいけないと思います。

違う結果を得たいと思うのであれば、『思い込み』を打ち破るしかありません。

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掲載日:2020年9月16日 |カテゴリー:マーケティング

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