会計で経営力を高めるシリーズ B/S

第13回会計で経営力を高めるシリーズ『B/Sまとめ』

これまで12回に分けてB/Sの「会計で経営力を高めるシリーズ」を連載して来ました。今回でB/Sシリーズは最後になります。

最後に「B/Sで経営力を高める」まとめとして、事業の設立から資産や負債、純資産が

どのように変化していくのか図解で表現しながら、会計の読み方を理解したいと思います。

 なお、説明の便宜上、総資産は手元資金・(それ以外の)流動資産・固定資産の3つに、

総資本は流動負債・固定負債・純資産の3つに分けて説明します。

 

1 会社を設立した

会社をつくるために、まず最初に
自己資金を「資本金」として現預金を
保有することになります。

ここで認識しておきたいことは、

すべての事業は、自己資本比率100%から始まるということです。

 すべての会社は、もともと自己資本比率100%だったのです。

 

2 自己資金だけは足りなので金融機関から融資を受けた

次に自己資金だけではやはり資金が
足りずに金融機関から融資を受けた
とします。

そうすると、融資をもとに手元資金はさらに増えて、総資産も増えますが、

ここで「自己資本比率100%」ではなくなります。

 

3 事業のための設備を導入した

そしていよいよ事業のための設備投資を行います。元手は自己資金と借入による手元資金による現預金です。

すると、手元資金の一部が固定資産に変わります。注目すべきは、固定資産購入の財源はすべて固定負債と純資産だということです。
 この状態は固定長期適合率100%未満といいます。

 さらに、純資産の方が多いので、同時に固定比率100%未満でもあります。

 

4 原材料を仕入した

購入した機械で商品を生産するために原材料を購入しました。購入方法は掛仕入ですので、資産は在庫として流動資産が初めて現れて、総資本も他人資本である流動負債(買掛金)が増えて

総資産はさらに大きくなります。

ここで注目すべきは

1つめは、自己資本比率はさらに低く なりますが、負債とのバランスです。

 2つめは、手元資金を含む流動資産と流動負債のバランスである流動比率です。
 常に流動資産は流動負債の倍以上、200%キープが基本です。

 3つめは、棚卸資産を除く当座資産と流動負債のバランスである当座比率です。

 常に100%超が基本です。

 

5 販売を開始した

そしてついに販売開始です。

売上は現金版売ではないので、売掛金が計上されます。

そうすると総資産はさらに増えることになります。

では、総資本の方はどうでしょうか?

販売開始に伴って、いろいろな経費が未払に計上されます。

更に儲けが純資産の繰越利益剰余金と して計上されます。よって、常に「総資産=負債+純資産」のバランスは保たれます

 ここで注目すべきことは

 1.やはり、純資産と負債のバランスである「自己資本比率」です。

 2.流動資産と流動負債のバランス「流動比率」200%キープです。

 3.当座資産と流動負債のバランス「当座比率」100%超キープです。

 この3点は、常に気にしておきたいポイントです。

 4.それと「繰越利益剰余金」です。毎年増加させたいところです。

 

 事業とはこの4と5を毎年繰り返し、月次決算・年次決算という流れの中で経営状況の

 確認をしながら、運営されていくべきものなのです。

 

 

このようなことを考えながら会計をすると、会計で会社を徐々に強くできます。

いかがでしょうか、会計は意外と楽しいもので、経営に役立つものだと思われませんか。

少しでもそのように思われてきたのなら、それだけ貴社の経営力が高まって来ていることを示しています。

会計を楽しみながら、荒波に強い会社になるよう取り組みませんか!?

 


掲載日:2020年5月13日 |カテゴリー:会計識字率

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