働き方改革 残業制限と有給取得

前回は『働き方改革』の関連8法案をご紹介しました。

第2回の今回からは、順を追って私たち中小企業経営に対する影響について

考えていきましょう。

まずは、残業時間の制限である「時間外労働の上限規制」と

有給休暇取得促進である「年5日間の年次有給休暇付与の義務付け」です。

 

第2回『残業制限と有給取得』

 

1 時間外労働の上限規制

(1)概要

これまで残業については、法律上の規制はありませんでした。
あくまで行政指導だけであったので、実質は青天井でした。

しかしこれからは、原則として月間45時間、年間360時間までと制限されます。

例外措置として月間100時間まで認められますが、ただしその場合でも2か月間の

平均は80時間までとなり、年間は720時間までとなります。

つまり、これからは過労死の問題などもありましたし、働き過ぎは認められません。

しかし現実の問題として問題はそれほど単純ではありません。

対策としては、生産性を上げて残業を減らし、そしてそれを賃金を上昇させる原資にする

ということです。

(2)解説

まず、残業時間が45時間を超えることが出来るのは「6か月まで」と理解することが

大切です。例外措置がありますが、それでも最大100時間です。

そして2ヶ月平均で80時間までという制限がありますので、

100時間の残業をした翌月は60時間までとなります。

この規制は大企業ではすで今年4月から始まっており、

中小企業でもいよいよ来年2020年4月から適用開始となります。

したがって早急に対応が求められます。

また業種業態による違いもあります。

自動車運転の業務・建設業・医師・鹿児島、沖縄県の砂糖製造業は

5年遅れ(2024年4月)の適用となります。

さらに新技術・新商品の研究開発業務は適用ナシです。

この法案により、年間720時間を超えて社員に残業させた場合は罰金や懲役を課される

こともあり得るようになります。

 

2 年5日間の年次有給休暇付与の義務付け

(1)概要

これまで、年次有給は社員自らが申し出なければ取得できませんでした。

しかしこれからは、会社が社員の希望を聞き、その希望を踏まえて取得時期を指定して、

年間5日間は最低でも取得させるように指導しなければなりません。

もう中小企業と言って、甘えることは許されなくなります。

対策としては、やはり生産性を上げることになります。

(3)解説

厚労省の調査によると、日本の年次有給休取得率は49.4%だそうです。

ただし、中小企業に関してはもっと低いと言われています。

現状として約半数が有休を取得できていないという実態ですから、

それを大幅に改善しなければなりません。

この法案はすでに本年2019年4月から全企業に対して適用となっています。

 

 

いかがでしょうか・・

『働き方改革』に対応するのは大変だと感じられたのではないのでしょうか?

いま中小企業を取り巻く大変革はハッキリとは見えないかもしれませんが、

足元の深いところでマグマのように渦巻いています。

それらに対処していくためには、会計による経営管理をしっかりすることが大切です。

そうは思われませんか?

 

 

 


掲載日:2019年12月11日 |カテゴリー:トピックス

本店:〒355-0062 東松山市西本宿1968-1
坂戸:〒350-0233 坂戸市南町35-20
0120-634-154
営業時間 8:30~17:30 定休日 土・日・祭日