会計の視点 会計は経営技術を提供す

 

会計・経理は何のためにするのか、第2回はそれを考えたいと思います。

 一般の経営者は、決算があるからとか、申告書を作らなければならないからなど、

会計を「事務」として捉えているる場合が多いようです。

確かに、会計は最終的には決算・申告に結びつきますが、しかしそれは結果的にそうで

あって、それは会計の目的ではありません。

 そのことは事業を成功させている(しかも永続的に)多くの経営者が実証しています。

事業を成功させている経営者で会計をないがしろにしている人はいません。そのことは

会計の歴史からもわかります。

 16~17世紀頃のオランダは商業が大変発達した黄金時代であったわけですが、

東インド会社など大規模な組織設立もあり、経営技術としての簿記の研究が進みました。

オランダの簿記書に、ジャン・イムピンの「新しい手引き」(1543年)と、シモン・ステ

ヴィンの「数学の伝統」(1605年)がありますが、たとえばイムピンの「新しい手引き」

には、決算日に在庫を繰り越す期間損益計算の概念が取り入れられています。

また、ステヴィンの「数学の伝統」には年度ごとの損益を比較するための年次期間損益計算

の概念が取り入れられています。

 そもそも、会社の所有者は出資者である株主ですが、基本的には経営には参加せず、

それに代わって経営のプロである経営者が株式会社の運営・舵取りを担います。

これを「所有と経営の分離」というわけですが、経営者は会計によって経営判断を行い、

最終的には会計によって所有者である株主に経営結果を報告していました。

しかしながら、特に中小企業が大部分を占める戦後の日本においては、所有と経営が一致

している場合が圧倒的に多く、そのことが会計を歪なものにしてしまったと言えるのかも

わかりません。

 

 ともかく、会計によって経営状況が客観的にわかり、それによって経営判断や経営目標を

設定し、日々の経営を統制しながら健全な事業活動を継続させ、強い会社にしていくのが

会計本来の目的です。

私たち中小企業の経営環境は4年後のインボイス制度導入によって、大変厳しくなることが

しっかりとスケジューリングされています。

 中小経営者はいまこそ会計の重要性に気付き、それに対する考え方を改めるべきなのでは

ないのでしょうか。

 


掲載日:2019年9月25日 |カテゴリー:会計識字率

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