今回からテーマは「内部分析」に変わり、その内部分析の具体的な方法です。
SWOTでは、内部環境は「強み(S)」と「弱み(W)」に分けられました。
*SWOT分析についてはコラム「図解 事業戦略策定の方法7」をご参照してください。
その強み・弱みを分析する方法もいろいろありますが、
今回はその中で『PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)分析』を
ご紹介します。
1 PPMとは
プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントとは「自社商品や製品、サービスの
組み合わせ制御」という意味です。
つまり、最大の資金を生み出していくためには、自社の商品・製品・サービスの中で
どれにセールスの力を注ぎ、どの商品・製品・サービスに資金を投入し、次世代の商品・
製品・サービスに育てるかということです。
原則は、「金のなる木」から得た資金を「問題児」に投入し、「花形」に育てるという
ことになります。
2 PPMは自社商品を市場成長率と市場シェアからマトリクスに分ける
PPMでは自社の商品・製品・サービスを、「市場成長率」と「市場シェア」から、
次のマトリクスに分けます。
(1)問題児
まだ市場に出したばかりの商品・製品・サービスであり、しがたって、市場シェアは低い
けれども、市場成長率は著しい商品・製品・サービス群です。
資金流入はまだ少なく、お金がかかる商品・製品・サービス群です。
しかし、将来のためにも投資を続けるのか、それとも見込みがないということで撤退する
のか、常に決断を迫られている商品・製品・サービス群です。
(2)花形
ある程度市場シェアを獲得し、市場成長率もまだ高い、商品・製品・サービス群です。
問題児からひと皮抜けた商品・製品・サービス群といえます。
資金的にはまだそれなりの投下も必要ですが、キャッシュインも増えて来ています。
今後、市場の成長に合わせた投資を続け、金のなる木に育てるべき商品・製品・サービス
群です。
(3)金のなる木
さらに市場シェアを獲得し、市場成長率が安定してきた商品・製品・サービス群です。
一定のシェアが獲得できていますので、あまりお金をかける必要はありません。
対して依然と変わらないキャッシュインがありますので、自社にとっては「金のなる木」
となります。
この収益で問題児を花形にしなければなりません。
(4)負け犬
この商品・製品・サービス群は、以前はよく売れたけれど、今はもうあまり売れなく
なった商品・製品・サービス群か、あるいは将来を嘱望して市場に投下したけれど
市場に受け入れらなかった商品・製品・サービス群です。
この商品・製品・サービス群は基本的に撤退を考えなくてはならないものです。
このPPMはまさしく、自社の商品・製品・サービス群や事業部門の「強み」と「弱み」の分析であり、今後の自社の商品戦略や事業戦略の意思決定をうながす分析手法といえます。
戦略を考えるにあたって重要なことは、『思い込み』なるものを打ち破ることです。
私たちは思いのほか、思い込みに囚われて、生活や仕事をしています。
その結果が「いま」であることを忘れてはいけないと思います。
違う結果を得たいと思うのであれば、『思い込み』を打ち破るしかありません。
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