図解 事業戦略策定の方法 7

さて、戦略ドメインの設定も終わり、次にすべきことは外部と内部の環境分析です。

会社を取り巻く内外の分析は『SWOT(スウォット)分析』で行います。

 

1.SWOT分析とは

SWOTとは、強みであるストレングス、弱みであるウィークネス、機会であるオプチュニティーズ、脅威であるスレッツの頭文字です。

強み(S)・弱み(W)とは、内部の環境分析です。

機会(O)と脅威(T)とは、外部の環境分析です。

なお、SWOT分析は分析だけで終わりではありません。大切なことはこの分析を活かして戦略を組み立てることです。そのことを『SWOTマトリクス』といいます。

 

2.SWOTマトリクス

SWOTマトリクスとは、SWOTの4つの因子を組み合わせて戦略を考える方法です。

具体的には次のような組み合わせがあります。

 

(1)機会(O)を、強み(S)によって、一層活かす戦略

外部の様々な好機を自社の強みによって活かす戦略は、自社にとって第一優先の戦略です。

大切なことは、この戦略を一気呵成にすばやく実行することです。

考えただけで済ませていては、せっかくのチャンスを逃してしまいます。

 

(2)機会(O)で、弱み(W)を、解消する戦略

機会を弱みで解消する戦略とは、自社の弱点をビジネスチャンスで補完する戦略です。

たとえば飲食店経営で、オーガニックを売りにしているためにどうしても価格設定が高めとなり、集客などに苦心している場合(それは弱みです)、食の安全や健康に消費者の関心が高い中、オーガニックをお客様にも理解し易いように説明書を作るなどが考えられます。

 

(3)脅威(T)を、強み(S)で、最小化する戦略

外部環境の脅威を自社の強みで最小化する戦略とは、いつしか訪れるかもしれない経営危機を自社の強みを持って事前に最小化したり、ピンチをチャンスとする戦略です。

たとえば、ガソリンスタンド店は石油価格の影響やさらにこれからのEV化の影響を受けることは必至だと思われます。そこで、天気予報の如く、事前にガソリン価格動向予想などをドライバーに発信したりして常に安心と信頼と前需要を得たり、またEV車化時代におけるサービス対応を事前に伝えておくことで将来の安心を提供し、将来的な集客に備えておくなどの対策が考えられます。

 

(4)脅威(T)と弱み(W)による悪影響を回避する戦略

外部環境の脅威と自社の弱みによる悪影響を避ける戦略とは、撤退方法を考える戦略という発想になりますが、いまひとつはシフト戦略とも捉えられます。

シフト戦略とは自社の経営資源を見直し、それを他に置き換えられないかということです。

たとえばカラオケ店を経営している場合など、カラオケ店の経営資源を角度を変えて見ると快適な貸室であり、防音設備であり、マイク設備であり、軽食の提供などです。このように経営資源の見方を変えてバラしていくと、これら経営資源を少し置き換えさえすれば、事業領域をシフトしていくことが可能となります。

たとえば、あとゲームや幼児向け音源などを加えれば幼児向けパーティールームに変えられたり、音楽愛好家の練習スペースやビジネス向けレンタルスペースなどにも転用できます。

 

これら、戦略を考えるうえで大切なことは「そんなことは他ではやっていないだろう!?」という考え方を無くすることです。

他ではそんなことをやっていないから「やめる」場合が多いと思われますが、実はそこに「チャンスがあるかもしれない」という考え方をするということです。

他でもやっていることには確かに安心感を感じますが、それでは独自性を築けません。

戦いのない青い海は、誰もいないところにあるということです。

 

 

戦略を考えるにあたって重要なことは、『思い込み』なるものを打ち破ることです。

私たちは思いのほか、思い込みに囚われて、生活や仕事をしています。

その結果が「いま」であることを忘れてはいけないと思います。

違う結果を得たいと思うのであれば、『思い込み』を打ち破るしかありません。


掲載日:2018年12月5日 |カテゴリー:マーケティング

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