380万中小企業の「試算表」読み方③

第3回 B/S「総資産の部」の読み方・見方

第3回の「380万の中小・小規模企業にとってのT/B(試算表)の読み方」は、

B/S(貸借対照表)の「総資産の部」です。

 

1 総資産の部は「事業資金で購入運用しているモノ」

「総資産」とは、事業資金で購入し運用しているモノの総称です。

事業資金で購入しているモノのこと「資産」といいます。

事業資金でモノを購入し、運用していることを「資金の運用」「資金の使途」などと

言います。

カンタン言えば「会社の財産のことを資産と呼ぶ」と理解されてもよいかと思います。

資産も負債と同様、手元資金(現預金)になる期間の長さで2つに分類されます。

 

2 流動資産

(1)流動資産とは

「流動」とは流れ動くという意味ですから、

およそ1年以内に資金(現金・預金)化できるモノを「流動資産」として分類します。

たとえば、売上債権である売掛金や受取手形は数カ月で現金又は預金化できる債権です。

棚卸資産もいわゆる在庫ですから、売れれば売上債権になって、期日が来れば現預金化

できるので、やはり1年以内で現預金化できます。

(2)流動資産は4つに分類されている

流動資産はさらに次の4つに分類されます。

①現金・預金

いつでも資金として使える資産であり、手元資金とかキャッシュとかとも呼ばれます。

現預金が多ければ多いほど、安定した経営ができます。

②売上債権

売掛金と受取手形のことを指します。期日が来れば手元資金化できる資産です。

この売上債権が多くあればあるほど良いというのは間違いです。

金額の大小より、期日とおりに回収されているかどうかということが大事です。

※この①②を合わせて「当座資産」とも呼びます。当座の資金となる資産という意味です。

③棚卸資産

在庫のことです。

これも通常は1年以内で、売れれば売上債権となり、さらに手元資金となっていきます。

在庫は古くなってしまうと不良化しますので、大量在庫は収益悪化の原因となります。

必要最小限の在庫を持つようにすることが大事です。

④その他

貸付金や仮払金など上記以外の流動資産です。

総じてその他流動資産は持たないようにします。経営悪化の要因となります。

 

3 固定資産

「固定」とは動かいないという意味ですから、長期間をかけて減価償却というプロセスを

経て費用計上できるモノを「固定資産」として分類します。

建物や機械設備、車両、土地などがあります。

土地を除いて、さきほどの「減価償却」という手続きを経て費用計上し、

利益が多く残せる仕組みになっています。

資金的に考えれば、固定資産を購入する時にお金を支払い、かつ利益が計上しやすく

なった分、納税額が増えますので、経営的には固定資産を持たなくていいのであれば、

持たないほど強い経営ができることになります。

 

 

 

現在はただ一生懸命、商売・仕事さえしていれば、事業が継続できるという時代では

ありません。それだけ世の中の変化は激しく、早くなっています。

それが、高度成長後の現代、成熟社会です。

ぜひ、会計で経営技術を高め、時代の荒波を乗り越え、元気な事業にして行きましょう。


掲載日:2017年8月16日 |カテゴリー:会計識字率, 経営技術

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