中小企業マーケティング 磨いた戦略にする

第7回 磨いた戦略にする -他社との違いを際立たせた戦略にする-

第7回のテーマは「自社の戦略を他社との違いを際立たせた戦略にする方法」です。 

戦略をいろいろ考えてみても、独自性のある戦略を立てることはなかなか難しいものです。

まして、市場(顧客)にもわかるような「違いのある戦略」に仕立てるとなると難ししい

ものがあります。しかしマーケティングはそんな課題にもヒントを与えてくれます。

 

1 4つのアクション(行動)

4つのアクションとは「取り除く」「減らす」「増やす」「つけ加える」の4つです。

取り除くと減らす、増やすとつけ加える、それぞれよく似ていますが、具体的に説明して

いきましょう。

 

(1)取り除く TORI NOZOKU

「取り除く」とは、業界や自社では「そういうものなんだ」と思い込んでいるもので、

実際には使われていない機能や期待されていないサービスを取りやめたり、見直したり

することです。

たとえば携帯電話では、富士通が高齢者向けや子供向けに対して、不要と思われる機能を

取り外し、その分、安い価格で、そして使い勝手のいい携帯電話を提供しています。

理髪のQBハウスでは、理髪店であれば当たり前の髭剃りや洗髪などをやめて、水回りの

要らない高回転率の理髪店モデルを作り上げています。

それによって、駅構内や駅前の小スペースでも開店できることを可能にし、かつ女性

マーケットも切り拓いてます。

 

☆このように取り除くとは、まず、あなたが当たり前と思い込んでいる従来からのサービス

や機能を振り返り、本当にお客さんはそれを必要だと思っているのか、見直すことから始め

ます。

 ポイントは、次の2点です。

①ほとんど必要ない場合は、思い切って削ぎ落とす。

 これが「他ではやっているから」などと考え、なかなかできないものなのです。

②個別例外的なものはオプションとする。

 ただし、それを安易に拡げると、QBハウスのようなドラスチックな展開はできなくなり

 ますので、厳選する必要があります。

 

(2)減らす HERASU

「減らす」とは、同業他社に負けないために、製品やサービスに余計な要素を盛り込んで

いないか、見直すことです。

さきほどの「取り除く」は業界全体における慣習的な問題点でしたが、「減らす」とは

同業者との競争を意識するあまりに過剰になってしまった自社だけの問題点です。

そこに違いがあります。

たとえばいま電気洗濯機や電気炊飯器は、メーカーが競い合って付けた高機能高価格製品が

売れ筋ととなっています。

しかし、本来はそれぞれの目的を絞り込めば、そこだけに機能を特化させた低価格製品が

実現できます。

将来不安のためにお金のひもが緩まない現在は、そのステージに移りつつあります。

 

☆このように減らすとは、知らず知らずのうちについてしまった脂肪を取り去る作業です。

 このポイントは、対象(ターゲット)を明確にすることです。

 顧客を総花的に捉えると、高コストになったり、ニーズに合わないものを無理意地する

 こととなります。対象を明確にすれば余計なものは減らせます。

 

(3)増やす FUYASU

「増やす」とは、減らすと逆で、他社と比べて大胆に増やすべきことを見直す、見つけると

いうことです。

「同業者と同じことをやっていればいい」と考えるのではなく、減らしたことを原資に、

他社ではやっていないことをつけ加えるということです。

先ほどの富士通は機能を取り除いた代わりに、ボタンを大きくして操作をし易くしました。

QBハウスは、洗髪をやめた代わりに、エアウォッシャーシステムを採用しました。

またクシをお客さま一人に使用すれば交換し、それを帰り際のプレゼントにしました。

 

☆このように増やすとは、減らすしたコストや時間を原資に、新たなサービスに再投資する

ということです。

このポイントは、お客さまに見える・わかるように増やすということです。

ボタンもエアウォッシャーも話もすべてお客さまに見える・わかるものです。

 

(4)つけ加える  TUKE KUWAERU

「つけ加える」とは、取り除くとは逆で、業界ではこれまで提供されていないが、しかし

つけ加えるべきことはないのか、検討するということです。

業界の常識というものは昔からの慣習の積み重ねだけであり、決して、いまの顧客ニーズを

捉えているとはいえません。

たとえば、お米を入れるだけで、自動的に水量を計測してくれる電気炊飯器はできないので

しょうか?

たとえば、タオルと洋服を一緒に洗っても、糸くずがつかない電気洗濯機はできないので

しょうか?

 

☆このように付け加えるとは、業界革新にも似た、現代の常識を疑い、不可能を可能に、

可能までにできなくとも一歩でも二歩でも可能に近づけるという発想をし、実行しようと

いうことです。

このポイントは、ユーザーシーズや近未来を捉えるということです。

いまコンビニでは中食できるスペースを設けているところが増えています。

また喫煙ルームを設けているところも増えています。

さらには、都心であっても広い駐車スペースを確保している店舗も増えています。

これらはすべてシーズや近未来を捉えた結果です。

そこに気付くことで私たちに様々なヒントを与えてくれると思います。 

ブルーオーシャン4つのアクション 

この4つのアクションという考え方は、私たちの事業の価値革新を促してくれます。

考え方を「真似る」ことが、自社を新しい発想に導いてくれます。

こんな風にしなくとてもとは考えず、まずトライしてみましょう!

その精神が、きっと皆さんの事業を大きく変えてくれると思います。


掲載日:2017年7月5日 |カテゴリー:マーケティング, 組織風土, 経営技術

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