簿記の基本(9) 仕入の仕訳

第9回 簿記の基本「仕入の仕訳」を知ろう

前回は売上の仕訳について説明しましたが、今回はその対極にある「仕入の仕訳」について

勉強しましょう。

以前「たな卸の仕訳」のところで、『売上原価』は「期首たな卸高に期中仕入高を加算して

そこから期末たな卸高を減算して求める」と説明しました。その流れに沿って説明します。

 

1 月初に在庫を月初たな卸高に計上する

  月次の売上原価を計算するためには、まず、月初たな卸高を計上する必要があります。

  それには次のような仕訳をしました。確認してください。

   期末たな卸高    / 商品

   期末たな卸高    / 製品

   期末たな卸高    / 半製品

   期末材料たな卸高  / 原材料

   期末仕掛品たな卸高 / 仕掛品

  ※この一連の仕訳で、資産である「前月末在庫(商品等)」は一旦ゼロになり、

   費用項目として「月初のたな卸高」として計上されます。

 

2 その月に仕入したモノを計上する

  その月に仕入した商品や材料を計上します。

   商品仕入高+仕入先 / 買掛金+仕入先

   仮払消費税

   材料仕入高+仕入先 / 買掛金+仕入先

   仮払消費税

  ※1:商品仕入高は税抜きで管理し、債務である買掛金は税込金額となります。

     差額の消費税額は資産科目である「仮払消費税」にプールされます。

  ※2:商品仕入と買掛金は科目単位で管理するのではなく、仕入先単位で管理します。

     そうすることで、仕入先ごとの債務管理と仕入管理ができ、

     会計は単なる経理事務ではなく、経営に役立つ会計に変革させられます。

 

3 月末に月末たな卸高を計上する

  月末になれば実地棚卸を行い、「月末たな卸高」と在庫の資産計上をします。

   商品        / 期末たな卸高

   製品        / 期末たな卸高

   半製品       / 期末たな卸高

   原材料       / 期末材料たな卸高

   仕掛品       / 期末仕掛品たな卸高

 ※1と逆の仕訳を起こすことによって、月末棚卸と在庫(商品等)が計上されます。

この1~3の仕訳によって「月初たな卸+月中の仕入-月末たな卸」という計算ができ、

月間の売上原価が計算できるようになります。

 

4 支払った買掛金の消込

  仕入先単位に計上されている買掛金を支払った場合は仕入先ごとに消し込みます。

   買掛金+仕入先   / 預金+口座

 ※1:このように買掛金は仕入先ごとに消し込みを行いますので、

    仕入先ごとの買掛金残高が会計で把握できるようになります。

 ※2:ついでに預金も口座別管理を行えば、口座別の残高管理が会計で行えます。

 

 

このような会計処理をすると、毎月の試算表で詳細な経営管理が行えますので、経理事務は

「経営管理業務」へ発展します。このような考え方の会計処理を『管理会計』と呼びますが

現代は経理をソロバンではなく、パソコンという情報処理機器で行っているわけですから、

ぜひ、ここまで高めたいものです。

またこのような会計処理をすると、あなたの会社をいっそう強い会社にできます。

これは真実です。


掲載日:2017年3月8日 |カテゴリー:会計処理, 会計識字率, 経営技術

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