強い会社の財務的条件とは

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これまで資産と負債・純資産の確認の仕方について説明してきましたが、
今回はそのまとめとして「強い中小企業の財務的条件」について解説します。

 

1 強い会社の必要条件

  結局、事業の成果は「純資産」に現れます。純資産とは、スタート時の「資本金」と
  以後の事業活動を通じて貯めた内部利益の「繰越利益」です。
  この二つを合わせて「自己資本」と呼んでいるわけですが、その自己資本を伸ばして
  いるのか、否かということです。
  強い会社は必ず、この自己資本を伸ばしています。

  それは純資産を(当初)資本金で割れば、伸び率を見ることができます。
  そのことを『自己資本成長率』と呼ぶことにします。
   自己資本成長率(倍)= 純資産 ÷ (当初)資本金

  できれば、8年程度で2倍は越したいところです。

 

2 強い会社の十分条件

  この『自己資本成長率』が順調に伸びていることが絶対条件ですが、それだけで
  強い会社とは判断できません。
  そのほかにいくつかの補足要件があります。そのことを十分条件と呼ぶことにします。
  それにはいくつかあります。

(1)自己資本現預金割合

  まず、現預金が豊富なことです。しかし「豊富」といったところで、いろいろな判断が
  ありますので、尺度を統一する必要があります。それが「純資産」つまり「自己資本」
  なのです。
  いくら自己資本の割合が高いといっても手元資金がなければ、経営は行き詰ってしまい
  ます。

  現預金を自己資本で割れば、自己資本の何割程度を手元資金で持っているか、客観的に
  わかります。それを『自己資本現預金割合』と呼ぶことにします。
   自己資本現預金割合(%)= 現預金 ÷ 自己資本 ×100

  強い会社は自己資本100%以上の現預金を持っています。

 

(2)実質無借金比率

  資金の調達には自己資本と他人資本があることは勉強してきました。
  したがって銀行借入さえすれば、その直後は手元資金が潤沢にあるように見えます。
  しかしそのような調達だけでは、やがて資金が枯渇していきます。
  そうです、借金まみれの経営に陥ります。
  いま多くの中小企業はそのような状況であるといわれています。

  そこで常に借入からの依存度を抑える経営を志向する必要があります。
  それは現預金を借入金で割れば、その依存度を測ることができます。
  それを『実質無借金比率』と呼ぶことにします。
   実質無借金比率(%)= 現預金 ÷ 借入金 ×100   

  強い会社は借入金があっても、その100%以上の現預金を持っています。

 

(3)総資本回転率

  粗利益率は業種によって違いますので一概にどの程度とはいえません。
  また営業利益率は業種の影響は受けませんが、中小企業の場合は節税対策の影響を強く
  受けることがあり、本来の利益率を表さない場合が多々あります。
  ただ強い会社という意味では黒字経営をされているという共通点はありますが、
  一律どの程度以上とはいえません。
  しかし収益である売上高には強い会社共通の指標があります。

  それは事業に投下している総資本をどの程度活かしているかということです。
  それは売上高を総資本で割ることで測れます。
  それを『総資本回転率』と呼んでいます。
   総資本回転率(回)= 売上高 ÷ 総資本

  強い会社は最低でも2回転以上、つまり投資資本の2倍以上の売上高をあげています。

 

(4)売上債権回転期間

  売上は資金の大元ですが、それだけでは資金にならないことはもう皆さんよくお分かり
  のとおりです。売上債権を回収しなければ、資金化できません。
  会社は基本的に先月の売掛金は今月回収して、また今月新たな売掛金が発生するという
  繰り返しを続けて、営業活動から資金調達をしています。

  そこで常に売上債権の回収を管理する必要があります。
  それは売上債権を1日当たりの平均売上高で割れば、全体的な回収状況を把握すること
  ができます。それを『売上債権回転期間』と呼んでいます。

   売上債権回転期間(日)= 売上債権 ÷ (年商÷365日)

  強い会社は40日前後の回収期間を維持しています。

 

(5)固定資産回転率

  設備投資は何のためにするか、それは生産性を上げるためです。
  したがって設備のパフォーマンスをあげることが大事です。
  それを考えず設備投資をしたり、無駄な設備投資したりすることは強い会社にはあり
  ません。

  そこで投資した設備をどの程度有効活かしているのかということが大事になります。
  そのことは売上高を固定資産で割ることで測れます。
  それを『固定資産回転率』と呼んでいます。
   固定資産回転率(回)= 売上高 ÷ 固定資産

  強い会社は最低でも4回転以上、設備投資額の4倍以上の売上高をあげています。

 

ほかにもいろいろ意見がありますが、これが骨太の強い会社の十分条件です。
このことは逆から見れば、強い会社になるための指標という言い方もできます。

ぜひ、これらの指標に対して自社の目標数値をセットし、しっかりとしたマネジメントを
行い、強い会社になりませんか。


掲載日:2016年5月25日 |カテゴリー:会計識字率, 経営技術

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