純資産のチェック

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今回は「純資産」をテーマに、その判断するモノサシを解説します。
ところで、いままでで「純資産」(資本の部)をじっくり見られたことはありますか?
また、会計事務所から自社の「純資産」について、説明を受けられたことはありますか?
せいぜい「繰越利益が赤字になっています」とか、「これでは債務超過です」とか言われた
程度で、あまり注目して来られなかったのではないのでしょうか?
しかし『純資産』は「これまで会社経営をしてきた成果」なのです。
したがって、1年間の締めくくりである決算の時ぐらいは、まず「純資産」から見るようにしたいものです。

 

1 資本金の額による違い

まず経営者として知っておきたいことは、資本金の額による違いです。
法人税法上は資本金1億円超の会社のことを「大企業」とし、1億円以下の会社のことを「中小企業」と定めています。
しかし、経営者として知っておきたいことは、資本金による納税額の違いです。

(1)資本金1000万円の優遇制度
①消費税
 設立時の資本金が1000万円未満であれば、開業後2事業年度分の消費税が免税されます。
②均等割
 東京23区の場合は資本金1000万円以下であれば7万円、1000万円超であれば18万円で
 す。

(2)資本金1億円の優遇制度
①軽減税率の適用
 資本金1億円超であれば法人税率は25.5%ですが、1億円以下であれば800万円以下の
 所得であれば15%となります。
②交際費
 資本金1億円以下であれば800万円まで損金と認められます。
③少額減価償却資産
 30万円以下の少額減価償却資産が年間300万円まで損金と認められます。
④留保金課税
 特定同族会社の留保金課税が免除されます。
⑤欠損金
 欠損金の繰り戻し還付が受けられます。
⑥外形標準課税
 法人事業税の外形標準課税が免除されます。
⑦均等割
 東京23区の場合であれば資本金1億円を超えると29万円ですが、1億円以下であれば
 18万円です。

このように資本金が1000万円、1億円で税負担に大きな違いがあります。
ここで申しあげたいことは節税のことではなく、それだけ大企業になればなるほど社会的貢献度は高くなり、社会的公器としての責任は大きくなりますので、やはり事業としては立派だということです。 経営者である以上、そんな高みを目指したいものです。

 

2.繰越利益剰余金の判断
『繰越利益剰余金』とは、損益で産んだ『当期純利益』の累積です。
現在は赤字企業が7割と言われていますが、事業は「黒字」が正常な経営です。
「赤字」とは、事業として採算が合っていないことを表しており、ビジネスモデルとして
大きな問題があるということです。

(1)繰越欠損とは
そこで『繰越利益剰余金』が「繰越欠損」であった場合は、赤字経営を積み重ねているわけですから、経営者として深刻に「自社のビジネスモデルに大きな問題がある」と認識しなくてはなりません。
経営者である以上、自分でその改善案を考え、直ちに実行する必要があります。景気や経営環境のせいで済ますことは大きな誤りです。また、そう考えることが事業を成功に導く秘訣です。

(2)債務超過とは
さらにひどいなると「債務超過」と呼ばれる状況になります。
債務超過とは、債務、つまり借金が「資産」より大きい状況のことをいいます。財産が借金より少ないということです。
中小企業の決算書は資産項目を過大評価している場合が多く(たとえば、不良債権や不良在庫やバブル期の土地や減価償却していない機械設備など)、実質債務超過企業は多いと云われています。
その場合はこれまでのやり方を否定して、できないならどうしたらできるのか、発想を変えて事業に取り組むと同時に大胆な経費削減をする必要があります。

 

3.純資産を判断するモノサシ

(1)自己資本成長率を見る
一つのモノサシは『資本金』です。現在の『純資産』と比べることによって、自己資本の成長度合いを確認することができます。

   純資産 ÷ 資本金 = 自己資本成長率(倍)

これによって創業以来どの程度自社が成長したか確かめられます。

(2)利益率を見る
二つ目のモノサシは「利益」です。利益と純資産を比べることによって、自己資本の利益率が確認できます。

   当期純利益 ÷ 純資産 = 自己資本利益率(%)

中小企業として目指すべき自己資本利益率は40%です。

 

このように、財務諸表から「純資産」を読みこなすと自社のビジネスモデルの適否や成長度がわかり、自社の経営改善に取り組むことができます。

 

 

会計をきちんと行うことは重要なことですが、さらに重要なことは経営に活かすことです。
そうすることによって経理事務を経営管理業務にまで昇華させることができます。
この先行き不透明で変化が早い現在の時代は「そのようなモノサシでマネジメントしなければならない時代である」ということを
経営者の皆さんが認識されることです。現在は事業にしっかりマネジメントすることが求められている時代です。
財務諸表で自社の経営状況を管理されると、驚くほどしっかりした事業となります。ぜひ一度トライしてみてください。

 


掲載日:2016年5月18日 |カテゴリー:会計処理, 会計識字率

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