経営技術を磨く 最強組織の法則

■最強組織の法則 -全員で学習し意欲と能力を高める
『最強組織の法則』はアメリカの経営学者ピーター・センゲが1990年に発表した組織運営理論です。これからの企業組織はただ単に経営者の指示に従う組織ではなく、社員の意欲と学習能力、つまり、やる気を醸し出す学習する企業組織であるべきだといいます
ちなみに学習する組織のことを「ラーニング・オーガニゼーション」といいます。

 

1.最強組織を構築する5つのポイント
(1)システム思考
システムは相互関連が整理されて初めて機能します。それと同様に、人も自分の持ち場だけを理解すれば良いというものではなく、全体を理解してこそ、初めて自分の力や能力を最大限に活かせることになります。そのような意味で「システム思考」が重要であるということです。

(2)自己マスタリー
マスタリーとは「習熟度」のことをいいます。個々人が習熟度を高めることによって組織の活力が生み出され、学習する組織構築の基礎となります。

(3)メンタルモデルの克服
メンタルモデルとは私たちの中にある「固定観念」のことです。固定観念こそが時代や環境の変化に対する障害となるのであり、それを克服することが個人にも企業組織にも求められます。つまり、個人も組織も常に現状をクリティカルに(批判的に)捉えることが重要だということです

(4)共有ビジョンの構築
共有ビジョンとは「経営哲学」や「経営理念」のことです。ただ単に唱和をするなど形だけの経営理念の共有ではなく、社員全員が心底、そう思えるように、経営者は社員と語り合うことが大事だということです

(5)チーム学習
一人一人が学習すれば良いということではなく、「組織」として全員が学習することが大切だということです。いま、素晴らしいと言われる組織も、最初から素晴らしい組織であったわけではなく、全員で学習することを続けて現在の素晴らしい組織になったわけです。

 

組織全体の中で自分の持ち場を理解し、体験と学習により習熟度を高め、常に物事は批判的に捉えて高みを目指し、自分の仕事の尊さを知り、全員で切磋琢磨を続ける・・。そうすれば『最強組織』を構築できるとセンゲは情熱をもって言っています。

 

2.システム思考とは
システム思考とは「物事の相互関係を確認し、全体構造を理解する」ことです。
つまり、「木を見て森を見ず」ではなく、「木を見て森も見る」ということです。個別事象の原因を特定するだけで良しとするのではなく、さまざまな事象の相互関連性と全体の中で重要性を理解し、どこに働きかければ一番効果的に問題を解決できるのかを見出す思考方法です。
例えば、業績改善は何らかの施策を講ずれば、一時的な成果は上がるかもしれません。しかし、それだけでは根本的な改善はできません。根本的な解決のためには、同時にプロセスや構造を見て、そこに施策を講じることが重要です。

 

3.個人の学習を通して学ぶ組織、ラーニング・オーガニゼーションとは
学習とは単に知識や情報を得るためだけのものではなく、望む結果を得るための能力開発のことです
そのためには「自己マスタリー」を高め、同時に「メンタルモデル」を克服しなければなりません。そこで必要となるのが「共有ビジョン」であり、それを組織全体に植え付けるためには「チーム学習」を続けることが重要となります。

 

4.経営者の役割
そのような中での経営者の役割について、ゼンゲは3つのことを挙げています。

(1)思考力を身につけること
まず、経営者自身が思考力を身につけることです。そのためには時間を確保する必要がありますが、多くの経営者は「時間が割けない」と自己弁護をします。したがって、経営者自身が思考力を身につける前提条件として、自己の習慣を変えることが挙げられます。

(2)チーム学習を促進させること
チーム学習の重要性は認識していても、放任しておくとチーム学習がなされる保障はありません。したがって、経営者自らがチーム学習をさせるように促さなければなりません。

(3)共有ビジョンを描き浸透させること
最後に共有ビジョンの策定とその浸透です。事業を起こしたのは経営者ですので、ビジョンの策定は経営者の専権事項です。なぜ、自分はこの事業をやろうと思ったのか、振り返ってよく考え、それを従業員に語り、従業員間に浸透させることは経営者の重要な役目です。

 

 

成熟社会と言われ久しいですが、成熟社会において『最強組織』の構築は現在の企業にとって最も重要なことだと思われます。そのような中で、少数精鋭組織である中小企業であればあるほど、この『最強組織』を構築しやすいという意味において、大きなアドバンテージがあります。これがなかなかできない大企業や同業他社に対する「差別化の源泉」ともなります。ぜひ、『最強組織』の構築にチャレンジしましょう!


掲載日:2015年11月4日 |カテゴリー:マーケティング, 組織風土, 経営技術

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