経営技術を磨く マネジメント

■マネジメント -変化を作り出すのが社長の仕事ー

 マネジメントは、経営学の父と呼ばれるピーター・ドラッカーの著書です。
企業をはじめとする様々な組織はマネジメント層の運営によって成果が生み出されるので、ドラッカーはマネジメントこそが「社会の要」であると言っています。
またそのマネジメントは❝実践”と❝行動❞によって誰でもが学べるものだとも言っています。
したがって、社長のマネジメント(管理運営)というものは企業において最も重要な事項であり、ともかくやってみることが大事だということだと思います。
ぜひ、肝に銘じたいものです。

 

1.企業の目的
 ドラッカーは企業の目的は「顧客の創造」だと言い切っています。
そのために重要なことは「マーケティング」「イノベーション」であると言っています。
言い換えれば、売れる仕組みを顧客の視点に立って考え、それまでの慣習に囚われず、打破する気概を持って事に当たるということだと思います。
 マーケティングとは広告宣伝だけを指すのではありません。お客様を理解し、極論すれば営業をしなくても自然と売れていくような状況を作り出すことを意味しています。
 イノベーションとは単に技術革新だけではなく、自社にとってこれまでやってこなかった変革を指します。やらずして、お客様や取引先の反応を想像してやったつもりになっていることがなんと一般的には多いことか。そのようなことは多くの人が経験していることです。イノベーションとはそんな障害を乗り越え、突破する行動力を言います。

 

2.仕事、事業の定義
 ドラッカーは、事業の定義はお客様からスタートすべきだと説いています。
(1)まず、本当のお客様はだれか? お客様は会社が意思決定すべきことです。
(2)そのお客様はどこにいるのか? 会社で決定したお客様をさらに明確にします。
(3)そのお客様は何を買うのか?  それを考えることで提案することが可能となります。
(4)お客様が感じる価値感は何か? 取り扱い商品の魅力度がさらに上がります。
 やってみないと正解はだれにもわかりません。だからこそ、勇気をもって実践する必要があります。しかし定義がハッキリしているので、修正することが可能となります。
これが「実践と行動によって誰でもが学べる」とドラッカーが主張している所以です。
 著書マネジメントでは、こんなエピソードが紹介されています。
缶製造業の社長にドラッカーが聞いたといいます。「あなたの会社の事業は何ですか?」
それに対してその社長は「缶の製造です」と答えたところ、ドラッカーは「容器の製造ではないのですか」と聞き返したといいます。
どうでしょうか?缶の製造と容器の製造・・、事業の定義の仕方で発想の幅が大きく違ってくることに気づかされます。

 

3.市場拡大の考え方
 ドラッカーは市場拡大の考え方は、次の二通りしかないといいます。
(1)共通の市場のもとに、事業・技術・製品・サービス・活動を統合する
(2)共通の技術のもとに、事業・製品・サービス・活動を統合する
この二つです。一般的には前者のほうが成功しやすいと言われています。
 またイノベーションの着眼点として、次の7つの機会を挙げています。
①予期せぬ成功と失敗 ②ギャップ ③ニーズ ④産業構造の変化 ⑤人口構造の変化
⑥認識の変化 ⑦新しい知識
これらの着眼点が自社にイノベーションをもたらす機会となります。

 

3.マネージャとトップマネジメントの役割

(1)マネージャの役割
 マネージャとは、部下の仕事に責任を持つ者ではなく、組織の成果に責任を持つ者であるということです。❝権限❞の前に❝責任❞があるということです。
 マネージャのポイントとして6点挙げています。
①問題ではなく、機会に目を向ける
②人の強みを引き出し、人の弱みを無意味にする
③いま必要なことと、将来必要なことのバランスをとる
④机上の学問より、実践と行動
⑤真摯さ
⑥失敗を恐れない

(2)トップマネジメントの役割
 ドラッカーはトップマネジメントの役割として次の3点を挙げています。
①自社の事業は何であるべきかを考える
②基準と規範を定め、率先垂範する
③組織とその組織風土を作り上げる
それらが「自ら変化を作り出す」ことにつながるわけです。
 さらに計画について次のようなアドバイスをしています。
①明日何を行うかではなく、明日のために今日何を行うかを示す
②過去を廃棄する、決別する
③網羅的ではなく、メリハリをつける
④イノベーションの目標を盛り込む
⑤実行推進責任者と期限、成果の尺度を設定する

 

 

ドラッカーのマネジメントは少し抽象的ではありますが、だからこそ考えさせられるところが多々あるのではないのでしょうか。
私たちは小さな会社ですが、だからこそ、ドラッカーの言うところのマーケティングとイノベーションを成し遂げれば、飛躍的に変革できると思われませんか!?
マネジメントは、実践と行動によって誰でもが学べるものなのです。


掲載日:2015年10月7日 |カテゴリー:マーケティング, 組織風土, 経営技術

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