経営技術を磨く 製品市場戦略

■製品・市場戦略

製品-市場戦略とは“経営戦略の祖”といわれる経営学者アンゾフが1957年に提唱した企業成長戦略理論です。
古典的理論であるだけに、私たち中小企業が経営の工夫を考える際に、もっとも考えやすい考え方の一つです。
ぜひ、この考え方をもとに自社の成長する道すじを考えられたら如何でしょうか。

 

■4つの切り口
横軸に製品あるいは商品・サービスの軸をとり、既存と新規に分けます。
縦軸は市場の軸をとり、同じく既存と新規に分けます。
そうすると、「既存製品を既存市場に」と「新規製品を既存市場に」という箱、さらに「既存製品を新規市場に」と「新規製品を新規市場に」という箱、4つの箱ができます。
アンゾフはこの4つに分けて企業成長戦略を提唱しています。

1.基本的な順番
「必ずこの順番でなくてはならない」ということではありませんが、それでも経営の工夫には、行なうべき基本的な順番というものがあります。
それはまず、今のお客様を大事にしましょうということです。つまり、「既存製品を既存市場に」という市場浸透戦略が第1優先の戦略となります。
第2優先の戦略は、今のお客様に新しい製品を提供する「新規製品を既存市場に」という新製品開発戦略です。
自社の製品・商品・サービスから考えるという発想は、それだけ新規市場や新規顧客を開拓することは難しいということをアンゾフは教えているわけです。特に、中小企業の場合は、まだお客様にさせていただいていないことが多くあり、市場浸透戦略を執ることによって、差別化にもつながってきます。さらにその差別化が、新規市場開拓につながるという相乗効果もあります。
第3優先の戦略は、既存の製品を新しい市場に提供するという「既存製品を新規市場に」という新市場開拓戦略となります。
そして最後が「新規製品を新規市場に」という多角化戦略になりますが、これは中小企業の場合、結果的にそうなったと考えた方がよさそうです。

 

2.市場浸透戦略とは、自社の高付加価値化戦略
市場浸透とは、いまの顧客層に未だ購入されていない既存の製品・商品・サービスを販売促進しようという考え方ですから、これまでと同じ方法ではなく、提案や説明・サービスあるいは顧客密着度などを考え直し、より付加価値化して既存の顧客に販売しようという考え方です。
したがってその意味では市場浸透戦略は、製品・商品・サービスの再付加価値化戦略なのです。

 

3.新製品開発戦略とは、差別化戦略
次にいまの顧客層に新しい製品を開発し販売するということは、新しい顧客ニーズに対して同業者とは異なる新しい製品を提供して収益を拡大しようという考え方です。したがってその意味では新製品戦略は、差別化戦略に他なりません。

 

4.新市場開拓戦略とは、市場浸透と新製品開発の成果を持って市場拡大する戦略
自社製品を既存顧客に浸透できていないようでは新しい市場を開拓することはできません。新しい市場を開拓できる条件は「市場浸透もできておりかつ新しい製品も開発できている」ということです。それができていてこそ、市場開拓は初めて成し遂げられることです。いまのお客様を満足させられないままで新しい市場開拓をすることは、ザルで水をすくうことと同じです。
したがってその意味では新市場開拓戦略とは市場浸透と製品開発の実績を持って行う戦略と言えます。

 

5.成長戦略には、インターネットは必須
自社の製品を既存市場に浸透させるために、まして新しい市場を開拓するためには、インターネット活用によるウェブサイト戦略が必須です。
ホームページやインターネットショップサイトなどにインターネット広告を絡めると、新市場開拓の成功確率をかなり引き上げることができます。これまで中小企業にとっては、大企業と比べると、新市場開拓はコスト的にも困難なものでした。しかしインターネットの出現以来、中小企業にとっても実現可能なものとなりました。
インターネットを活用すると、全県・県外・日本全国、さらには全世界より、コストをかけることなく注文を取ることが可能となります。
「市場縮小化」とよく言われますが、それは日本だけの出来事です。世界は人口増と経済発展によってますます市場拡大しています。
したがってその意味では中小企業である私たちはインターネットをもっと重要視し、使いこなさなければなりません

 

6.多角化は結果の戦略
大企業の場合には、蓄えた資金と豊富な人材をもとに異なった事業領域で事業を展開し、多角化戦略を取ることは可能です。しかし、中小企業には残念ながらそのような資金力も人材力もありません。したがって、中小企業における多角化戦略とは「結果の戦略」と考えてよいのではないかと思います。
市場浸透を展開し、それを新製品開発に結びつけ、その成果をもってに新市場開拓に取り組み、その結果、必要あれば分社的な多角化を展開すればよいと思います。

 

 

この製品市場戦略は非常にオーソドックスな成長戦略理論で、幅広い事業に活用できる考え方です。また収益拡大は事業にとって避けられない永遠の課題です。収益拡大ナシには継続的な事業は成り立ちません。世間では市場の縮小化と盛んに言われていますが、1社1社の中小企業にとっては現実的にはそんなことはありません。商圏やエリアさえ拡げれば市場は大きくなります。極端なことをいえば世界の市場は拡大しているのです。それを現実のものとして考えられるのか、考えられないのか、それが大きな岐路です。特に日本には人口が拡大している東南アジア地域に隣接し、かつ経済成長も著しい地域でもあります。こんなに有利なポジションいる先進国はないと言えます。そして、それを可能とするのかインターネットです。
T&Tマネジメントでは経営のサポートからウェブの制作までお応えできますので、ご相談ください。 


掲載日:2015年9月3日 |カテゴリー:マーケティング, 経営技術

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