財務諸表の読み方 成長性

財務諸表の読み方「財務分析」(9) 成長性分析

■成長性とは
成長性分析とは、自社が設立以来どのくらい大きく成長したか確認することです。
上場企業や大企業の場合は資産規模や売上規模から成長性が高い・低いを判定しますが、中小企業の場合は自己資本で判断します
なぜなら中小企業の場合は経営者が資金を調達しかつ経営をしているからです。
つまり、所有と経営が分離している場合がないからです。

 

■成長性に関する分析

 1.自己資本の成長性を確認する‥自己資本成長率
損することを目的に経営する人はいません。事業をやる以上は誰しも儲けることを考えて事業を始めます。そのために自己資金を資本金として投資して事業を開始するわけです。したがって中小企業における成長性は自己資本が何倍になったかによって測ります
事業開始以後の自己資本とは純資産であり、これが当初資本金より増加していないと成長したとはいえません。
いま多くの中小企業が繰越欠損を抱えており、当初資本金を減らしています。原点に返って自己資本を増やすという目的を思い出し、経営を見直しましょう。

 

2.本業の成長性を確認する‥売上高伸び率
前年と当年の売上高を比較して自社の成長を確認する方法です。
以前は年率10%以上伸びれば優良といわれてきましたが現在ではそのような企業は少なくなりました。これだけ経営環境が激しく変化してきますと前年比較だけでなく2年、3年、4年、5年前と、5年間ほどの比較をする必要もあります。

 

3.本業の成長のトレンドを確認する‥Zチャート
下線に各月売上高線を、右上がり斜め線に累計売上高線を、上線に移動合計売上高線(月々1年間遡っての合計)をプロットすると「Z」のような線グラフが描けることからZチャートと呼びます。
もし毎月の売上がまったく変動がない超安定な会社であれば真っ直ぐな「Z」文字が描け、まったく成長していないことがわかります。
また急激に毎月々売上が伸びている会社は右肩上がりの「Z」文字となり、急成長していることがわかります。
さらに毎月毎月、売上が減っている会社は右肩下がりの「Z」文字となり、衰退していることがわかります。
この手法の応用で1年を1ヶ月と見立てて過去10年ほどの売上高でZチャートを作成すると自社の本業の成長性や衰退性がよく把握できます。

 

4.会社規模の成長性を確認する‥総資本(総資産)伸び率
総資本あるいは総資産が大きくなったから一概に「いい」とは言えませんが、しかし売上は市場からの支持の証ですし、それが伸びればある程度、資本・資産は大きくなるものです。その意味では会社規模が成長することは重要ですが、同時にその体質をチェックすることも非常に重要になってきます。

 

T&Tマネジメントならびにパートナー税理士法人ではこのようなお話を専門的な言葉ではなくわかりやすい日常語に置き換えて、経営者の皆様や配偶者の皆様とお話させていただくように心がけています。


掲載日:2015年7月1日 |カテゴリー:会計識字率, 経営技術

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