覚えなくても読める決算書③

第2回 覚えなくとも読める財務諸表 -見方-

1.財務諸表の見方

財務諸表はどうのように見ればよいのでしょうか。
科目を一つ一つ見ても、残高だけはわかりますが、
「それでどうなのか?」はわかりません。

例えば、売上が今月500万円あったとします。
「ああ、今月の売上は500万か・・」だけでは、仕方がありません。
そこで、自然と・・・ 前年より増えた とか
           昨年より増えた とか
           目標を超えた  とか 何かと比較して見ているわけです。

つまり、見たい項目(この場合は売上高)を、
何らかの評価基準(前月の実績や前年同月の実績あるいは目標売上高)と比べて
見ているわけです。
これに気づくことが大事です!
図式化すれば下記のとおりです(場合によっては分子分母が逆になることもある)。

見方

 

いくつか、例を挙げてみましょう

(1)手元資金量の見方

①見たい項目は『手元資金量』
-1.手元資金とは、現金と預金です。
  (手元資金とは売掛金もと思われているのであれば、それも加えて結構です)

②評価基準は
 いろいろ考えられるか思いますが、
 「意味のある評価基準」であれば、何でもいいと思います。
-1.たとえば、売上高ということも考えられます。
-2.たとえば、人件費あるいは給料ということも考えられます。

①を②で割ることで、手元資金量を測ることができます。

 

(2)支払能力の見方

①見たい項目は『支払能力』
-1.一番確実な支払原資は、現預金です。
-2.あるいは、現預金に売上債権を加えてもいいと思います。
-3.一番広義の支払原資は、流動資産といえます。

②評価基準は
 これは支払わなくてはならないものです。
-1.一番急がれるのは、支払手形と買掛金となります。
-2.さらに、未払金を加えてもいいと思います。
-3.さらにさらに、短期借入金も加えていいと思います。
-4.一番広義な支払債務は、流動負債といえます。

①を②で割ることで、支払能力を測ることができます。

 

(3)資産の活用状況の見方

①見たい項目は『資産活用状況』
-1.一番広義の資産といえば、資産合計である総資産です。
-2.あるいは、固定資産だけもでいいかもわかりません。

②評価基準は
 これは生産高と考えれば、売上高になります

この場合は、子・分母を逆にして、②を①で割ったほうが、わかりやすいですね。

 

(4)まとめ

①実務の見方は「試験」ではない
 つまり、覚える必要はありません。それよりも考えることが大事です。
 「何と何を比べれば意味があるのか」ということです。
 各社独自でいいわけです。それを他人はノウハウといいます。

②評価基準は原則、変えない
 評価基準は自分で考えればよいことなのですが、
 一旦決めれば、その評価基準は変えないということです。
 評価基準を毎回変えては意味がなくなります。

 

なんとなく、理解できましたか? なんとなく理解できればOKです。
経験を積むことで理解力はアップして行けます。


掲載日:2014年12月31日 |カテゴリー:会計識字率, 経営技術

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