競争優位 6つの経路

第19回 中小零細企業にとっての「ブルーオーシャン戦略」とは(4)

ブルー・オーシャン戦略の最後となります。最後は『6つの経路(パス)』です。

6つの経路とは、競争者がいない、いまは未だ生まれていない市場「ブルー・オーシャン」を考える際の思考経路です。
この6つの経路で見渡してみると、意外と貴社だけのブルー・オーシャンにたどり着くかもわかりません。 では早速、その6つの経路を紹介しましょう。

 

経路1.代替産業を見てみる

自社の競争相手は、決して同業者だけではありません。代替サービスを提供している企業も含まれます。たとえば、ラーメン店を経営されているのであれば、同業者だけはなく、他の飲食業なども競争相手となります。あるいは、もっと視野を広げれば、コンビニやスーパーなども競争相手といえます。
つまり、消費者の立場で考えてみると、昼食を取る場合など、ラーメン・カレーなどの外食産業から、スーパー・コンビニなどのお弁当まで、幅広い選択肢の中から考えているわけです。
ところが多くの経営者は同業者の動向には関心を払いますが、その他の動向にはそうでもありません。
しかし、消費者はそのような広い選択肢からラーメン店を選んでいるのです。
代替産業を見てみるとは、そのような代替産業のハザマから『価値革新』を学び取るという意味です。

 

経路2.同じ業界の違った考え方の企業を見てみる

同じ業界にあっても、違った考え方や戦略をもつ企業は数多くあります。高級志向の企業、低価格志向の企業、回転率志向の企業など、さまざまな戦略を持っています。
同じ業界の違った考え方の企業を見てみるとは、自社とは違う戦略を持つ企業からも学び、『価値革新』のヒントを得るという意味です。

 

経路3.顧客をよく見てみる

「顧客」と一口で括ってしまいがちですが、よく観察すると、購入者・利用者・影響者などの存在があることに気づかされます。たとえば、玩具店の場合、利用者は子供たちかもわかりませんが、購入者の多くは両親です。あるいは祖父母が影響者として存在しているのかもわかりません。たとえば、ハウスメーカーの場合、利用者・購入者は若い夫婦かもわかりませんが、支援者あるいは影響者として両親の存在が在ったりします。
しかし、業界を俯瞰してみると、意外と同じ顧客に焦点を合わせている場合が多いという指摘です。玩具店であれば“子供たち”、ハウスメーカーであれば”若い夫婦”ということです。
顧客をよく見てみるとは、そこをこれまでの思い込みではないかと疑い、いま一度、顧客を見直し、『価値革新』のヒントを得るという意味です。

 

経路4.関係する業界を見てみる

いろいろな商品やサービスは、組合せをして利用される場合が多くあります。たとえば、家具を購入する場合、家具そのものだけで判断するではなく、部屋との調和性や家族構成などにも影響されます。
関係する業界を見てみるとは、そのような補完財や補完サービスをも見渡し、『価値革新』のヒントを得るという意味です。

 

経路5.発想を転換してみる

ときには、業界の常識や自社の常識を逆転してみるとことも大事です。たとえば時計メーカーのスウォッチは機能思考が強かった業界に対して、感性志向のファッション性を時計業界に持ち込みました。さらには最近ではブランド化も乗り出しています。この逆の発想をしたのがQBハウスです。これまでの理容業界はどちらかといえば、感性志向でといえます。散髪に行けば、オシャレ度をあげるというような雰囲気がありました。それをQBハウスは徹底的に機能志向に切り替え、低コストと短時間化を実現しました。
発想を転換してみるとは、いままでとは違うアングルから業界・自社を見直して、『価値革新』のヒントを得るという意味です。

 

経路6.将来を想像して見る

もちろん、どのような業界であっても、時の流れの中で外部環境からの影響を受けています。したがって、その流れ・トレンドを捉えなくてはなりません。これは流行を予測するというのではなく、今後、顧客嗜好はどう変わるかとか、自社の事業にどう影響を与えるかということを考えることです。
これは将来を読むこと、当てることが重要なのではなく、考えること自体が変化に対応できる態勢を常にもつことになるという意味です。

 

以上のことを、ふつうの戦略思考とブルー・オーシャンの戦略思考を対比して、図示化すると、次のようになります。

6つのパス

 

少し難しいかもわかりませんが、あまり言葉にはとらわれずに、感覚的にこの「6つの経路」で自社の市場を見直してみればどうでしょうか。
意外と、新しい発想ができるかもわかりませんよ。


掲載日:2014年9月26日 |カテゴリー:マーケティング, 経営技術

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