競争優位 4つの行動

第18回 中小零細企業にとっての「ブルーオーシャン戦略」とは(3)

前回は、戦略キャンパスという手法で、同業者と異なる新たな市場創造の探り方を説明しました。今回のテーマは、その違いを作り出す考え方です。それが『4つの行動(アクション)』と呼ばれるものです。

4つの行動とは、取り除く・減らす・増やす・つけ加えるというものですが、「取り除くと減らす」「増やすとつけ加える」、よく似ていますね。
それぞれについて、具体的に説明しましょう。

 

1.『取り除く』とは

取り除くとは、業界や自社ではそういうものだと思っているが実際は使われていない不要な機能や期待されたいないサービスは無いか、ということを見直すことです。
いくつか、例を示します。
 携帯電話では、富士通が高齢者向けや子供向けにおいて不要と思われる機能を取り外し、その分、低価格で使いやすい携帯電話を提供しています。
 理髪業では、QBハウスが理髪店であれば当たり前の、髭剃りや洗髪などをやめ、水回りの設備が要らない高回転率の理髪店モデルを作り上げました。それによって、駅中や駅前の省スペースでも開店できることを可能としました。

 

2.『減らす』とは
減らすとは、競合他社に追いつけ、追い越せと思うあまりに製品やサービスに余計な要素を盛り込んでいないか、ということを見直すことです。
取り除くとは、どちらかといえば、業界の慣習的な問題でしたが、減らすとは競合を意識するあまりにいつしか過剰サービスになってしまった自社だけの問題点です。
いくつか、例を示します。
 家電メーカーでは、電気洗濯機や電気炊飯器など、いま各メーカーが競い合って、さまざまな機能を付けた高価格製品が売れ筋ととなっています。しかし、本当はもう少し目的を絞り込めば、そこだけの機能を持った低価格製品が実現できる可能性があります。大手ではない家電メーカーではその隙間を狙った低価格ですが、高付加価値の製品を出しています。

 

3.『増やす』とは
増やすとは、逆に業界標準と比べて、大胆に増やすべき要素は無いのか、ということを見直すことです。他社と同じことをやっていればよいと考えるのではなく、取り除いた分、他社と違うことをつけ加えるということです。
 先ほどの富士通は、取り除いた代わりに、ボタンを大きくして操作をしやすくしました。
 またQBハウスは、洗髪を無くした代わりに、エアウォッシャーシステムを採用しました。さらに櫛は顧客一人ひとりに新しいものを使用し、それを帰り際のプレゼント商品としました。

 

4.『つけ加える』とは
つけ加えるとは、業界ではこれまで提供されていないが、しかしつけ加えるべき要素は無いのか、ということを検討することです。
業界の常識は昔からの慣習であり、決して、現代のユーザーニーズを捉えているとはいえません。
たとえば、お米を洗う必要がない電気炊飯器はできないものでしょうか?
たとえば、タオルと洋服を入れても、糸くずがつかない電気洗濯機は開発できないのでしょうか?
いろいろなつけ加える要素は考えられます。

 

これらをまとめると下図のようになります。
4つの行動、『取り除く』『減らす』『増やす』『つけ加える』とは、「価値とコストはトレードオフ(一方を追求すれば他方を犠牲にせざるを得ない)の関係にある」という競争を前提とした戦略論の常識から解き放ってくれます。

ブルーオーシャン4つのアクション 

この4つのアクションという考え方は、私たちの事業の価値革新を促してくれます。なかでも自社の製品政策を考えるときには、ぜひ活用したい考え方です。
考え方を真似ることが、自社を新しい発想に導いてくれます。

こんなふうに考えなくてもとは思わず、まずトライする!この精神が、いまの私たちにとって大事だと思うのですが、御社はどう思われますか?


掲載日:2014年9月22日 |カテゴリー:マーケティング, 経営技術

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